【はまるオフ使用構築】絶対正義ガルガブゲン~白い悪魔を添えて~
〇はじめに
先日、 かるらさん主催のはまるオフに参加してきた。自分の中ではかなり自信のあった構築だっただけに、不甲斐無い結果に終わったのが非常に悔しかった。
成績は散々だったので記事を書くのもつらいが、6世代の私の思考の集大成として形に残しておくことにした。
興味のある方は最後まで読んでいただけると幸いです。
〇概要
強さのベクトルが違う環境トップの2メガであるゲンガーとガルーラは、見せ合い段階で相手に強い選出誘導を与える。この結果、ガルゲンどちらかに厚く、どちらかには薄くなることが多いと感じたので、ゲンガーとガルーラ両選出することにより、相手を大きく崩せるのではないかという発想から構築を組み始めた。
ガルゲン2メガで構築を組むことも考えたが、基本選出がガルゲン両選出であることを考え、ガルゲン2メガを早々に諦め、代わりに、珠ゲンガーからグンチガルーラへと繋ぐ崩しを重視した並びを考えた。珠ゲン+グロガルで相手を大きく崩すことが可能であり、終盤のスイーパーとして優秀であるスカガブの性能を遺憾無く発揮出来ると考え、ガブリアスを採用。
残りの3枠に関してだが、ガルガブゲン3体の基本選出の汎用性の高さが凄まじく、見れない構築が特に無かったため、対策が薄くなりがちな構築に刺さるポケモンや、特定のポケモンに対するメタとして機能するポケモンを採用し、相手の構築に合わせガルガブゲンの3体の中で役割が薄くなるものとシフトチェンジ出来るように意識した(そのため、タイプ相性のバランスが悪い)。
以下個別紹介。
〇個別紹介
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り 特性:肝っ玉→親子愛
努力値:H132 A236 B68 S68
実数値:197-159-109-x-100-119(メガ前)
技:秘密の力 不意打ち グロウパンチ 噛み砕く
ほぼ選出に絡むグロ秘密ガルーラ。
炎のパンチが採用される枠に噛み砕くを採用することで対ゲンガーにアドを取られることを無くした。
崩し要素が欲しかったのでグロウパンチを採用し、対ガブリアス性能を確保するために秘密の力と不意打ちを採用した。
ガルーラスタン相手には、こちらはゲンガーからゲームメイクをするため、ガルーラミラーを意識する必要がなく、ガルーラスタン以外の構築には初手から出して行き秘密の力で負荷を掛けていく。
耐久ラインはA192メガガルーラの秘密の力を76.7%で2耐え、特化鉢巻ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメ1回をこちら有利の乱数で耐え、特化メガゲンガーの気合玉を最高乱数切り耐え。耐久を甘える代わりに多めにSに振り、耐久ガルーラミラーで有利に立てるように意識した。
ゲンガー@命の珠
性格:臆病 特性:浮遊
努力値:B4 C252 S252
実数値:135-x-81-182-95-178
技:シャドーボール 気合玉 身代わり 道連れ
ありとあらゆるパーティに選出をし、ほぼ確実に仕事をこなせる今回の構築の軸。ガルーラとゲンガーの同時選出を相手側が完全に対応するのは難しく、この2匹で大きく崩すことが出来る。
基本初手から選出し、身代わりを絡めながら相手のパーティを崩していく。
ガルーラの障害になるポケモンを道連れで処理したり、有利対面で身代わりを残せれば大きくアドを取ることが出来るので、使用感は非常に良かった。
メインウェポンのシャドーボールは確定であり、身代わりと絡めてガルーラやヒードラン、ポリゴン2などを処理できる気合玉を採用。ヘドロ爆弾が欲しい場面もあるが、この2ウェポンのゲンガーは汎用性が高く、身代わりが残っているだけで莫大なアドを得られるため、ヘドロ爆弾の採用は見送った。身代わりはガルーラ対面で大きなアドを取ることが出来るだけではなく、ゲンガーより遅いポケモンを身代わりで体力を削りながら無理矢理道連れしたりする際などにも役に立つ。道連れはガルーラを安定して処理するのに必要不可欠なので外せない。
襷ゲンガーではなく珠なのは身代わりとの相性が良く、有利対面を作るだけで戦況をひっくり返す強さを持っているため。行動保証が無くてもやはりゲンガーは強かった。
☆初手ゲンガーミラーに関して
行動保証のないゲンガーを使っている関係上、初手でゲンガーミラーになった際、こちら側は同速に勝利しない限り相手のゲンガーに勝てない。襷ゲンガー、守る持ちゲンガーを考慮すると、初手のミラーにおけるこちらの勝率はさらに下がってしまう。
そこで、初手ゲンガーミラーの際に相手側の取りうる行動としてシャドーボールのみであることに注目した。シャドーボール以外の技を撃たれないので、ガルーラの後出しが安定する。また、初手に出てくるゲンガーに鬼祟型は少なく(こちらがメガゲンガーだと考えた際に相手は祟り目でゲンガーに対して居座るという行動は基本取ることが出来ない)、襷型での鬼火採用率が低いことからガルーラ後出しからの噛み砕くで確実にゲンガーを処理することが出来る。ガルーラとゲンガーで1:1交換の形になったとしても、こちら側の珠ゲンガー+1で容易に詰めることが出来るため、こちら有利のゲーム展開に持ち込める(ゲンガーが1:2交換出来る可能性を持っている)。
相手側のガルーラではなく、ゲンガーの処理が厳しいため、この処理ルートは重要である。
ガブリアス@拘りスカーフ
性格:陽気 特性:鮫肌
努力値:A252 B4 S252
実数値:183-182-116-x-105-169
コントロール厨パを使用していた時から使い続けているスカーフガブリアス。ガルゲンによる崩しや盤面のコントロールと合わせることで非常に強力なスイーパーになれる。
また、スイーパーだけではなく、序盤や中盤では接触技を読んでゴツメ枠のような使い方をすることも出来る。このタイミングでステルスロックを撒くことで、サイクル性能の低いガルガブゲンでもサイクル型の構築に対して対等に立ち回ることが出来るようになり、様々な構築へと対応することが可能になる。
メインウェポンである逆鱗と地震は確定、サブウェポンは耐久ガモスを意識してストーンエッジを採用。ステルスロックは前述の通り様々な場面で役に立ち、撒ける場面も多いため非常に有用であった。
このポケモンの一貫を作り上げ、圏内に押し込むことが構築の最も強力な勝ち筋であり、選出機会も多い。
★ここまで基本選出。以下3枠は相手の構築に合わせて、基本選出以上に刺さりがいい、もしくは、メタとして選出しなければならない際に選出するサイドメンバー。
特性:図太い 特性:浮遊
努力値:H252 B252 D4
実数値:227-x-189-95-151-105
ゴツメ枠。ガブリアスの選出が厳しい時に削り要員として使うことができる。
電磁波+グロウガルーラ展開、重いスキン勢に対してスキルスワップ+ゲンガーで完封などといった、構築のクッションとしての役割を担う。また、ピクシーなどの害悪展開に対して対抗手段が何もなかったので、それに対するメタにもなりうるスキルスワップは、構築の薄いところをカバーするうえでも重要だった。
何もできない相手に対して何もできず、不利対面ができたあとの引き先が存在しないため、非常に窮屈な動きを要求される。
この枠は正しかったのかといわれると微妙であり、検討しなおす必要がある。
トゲキッス@カムラの実
性格:臆病 特性:天の恵み
実数値:184-x-118-150-136-140
技:エアスラッシュ 悪巧み 身代わり 我武者羅
通称最強キッス()。構築単位で一貫性の強い悪タイプへの受け出しを行い、切り返しで相手を崩す枠(耐久ガルーラの苦手なヘラクロスを処すという役割もある)。基本選出のガルーラ・ゲンガーに近い働きをし、主にゲンガーのシフトチェンジ要員として使用する。
思考停止エアスラによる運ゲー(不利対面でも居座ってエアスラするのは戦略性の欠片もない行為なので)を嫌いつつ、崩し要素を持たせることを意識した型。また、流行りの耐久ウルガモスや鉢巻カイリューなどに対してそこそこ強いのもポイント。
この型の主な崩しパターンは以下の2通り。
1.数値の高さを活かして身代わりを貼り、悪巧みエアスラによる突破
2.身代わり我武者羅のコンボによる高耐久への強引な崩し
1のパターンにハマれば机上論上だが、1.8体ほど持っていくことが可能であり、グロガルの起点作成にもなる。
2のパターンは対面的な崩しであり、構築単位で厳しいポケモンに対してみががむ+カムラによるS逆転を利用し無理矢理崩し、グロガルの起点を作ることが出来る。
このポケモン自身、カムラによるS上昇を活かし、エアスラッシュによる強引な崩し(ただの運ゲーだが)も行うことが可能であり、対面性能・崩し性能・(無理矢理だが)抜き性能を兼ね備えている。カムラのおかげで擬似的なスカーフ枠としても機能し、終盤のスイーパーになることも出来る。
種族値が思いの外優秀であり、H振りだけで、身代わりが破格の性能を持つことが出来るポケモン。例えば特化ガルーラの親猫騙しを身代わりが確定で耐えるため、体力がかなり削れた状態でも身代わりさえ貼れていれば相手のガルーラに我武者羅を入れることが出来る。また、高耐久ポケモンのメインウェポン(クレセのサイキネ、スイクンの熱湯など)を身代わりが耐えるため、耐久を起点に崩しを行えることも評価が高い。
H4n調整、カムラ発動時HPの我武者羅で耐久ボルトがステロ圏内に入る。S ラインは最速メガヘラ抜きであり、カムラ発動後、最速135族あたりを意識しているスカーフ勢も大体抜ける。
習得する技の豊富さ、数値の高さ、特性の強さ、耐性の優秀さ、全てを取っても優秀であり、もっと開拓されるべきポケモンだと感じた。
型の原案をくれたなゆたさんに無限の感謝を。
霊獣ボルトロス@拘り眼鏡
性格:控えめ 特性:蓄電
努力値:H132 B56 C196 S124
実数値:171-x-97-209-100-137
技:10万ボルト ボルトチェンジ めざめるパワー氷 草結び
破壊神。カバルドン始動起点展開などの展開系への構築に対する擬似的な回答であり、崩し役としても機能する。
超火力による崩しを起点作成妨害に応用した枠であり、基本選出のゲンガー・ガルーラのシフトチェンジ要員。
高火力を押し付けて行き、終盤はスカガブでスイープするという動きが単純に強力である。
正直そこまで活躍しなかったので、この枠も検討しなおす必要がある。
〇使用感
絶対的なパワーを押し付けつつ、対応力の高いガルガブゲンを基本選出に据えたことにより、私の従来の構築にはなかった、選出をシフトチェンジしていくという発想を取り込むことが出来たのは大きな収穫である。
絶対的な基本選出を用意することで、構築の作成、選出パターンの作成、が同様の思考パターンの元で行われることになり、構築を組み終わってしまえば、実戦に移行する時に選出に頭を悩ますようなことが無くなる。
今まで組んできた構築の中で最も理論的に組めた構築だと自負しているが、結果が伴わなかった。積みへのケアが構築全体で甘かったのが大きな反省点。2枠ほど構築にマッチしていないポケモンを採用していたこと、プレイングミスの多さなど反省する点も多く、自分が弱いという事実を突きつけられた気がした。
最後の最後まで6世代環境で結果を残すことができず、気持ち的にもかなり萎えていた。それでも様々な人に声をかけてもらったり、構築の中身を聞きたいと言ってもらえたりしたので筆を執ることにした。
7世代こそ勝ちに行く。
【構築】コントロール厨パ
〇はじめに
フレ戦などで頻繁に使用していた構築。
純正対面厨パの並びの美しさに惚れ込み、従来の並びを尊重することを優先して構築を組んだ。欠陥は多いが、使用していて楽しかったので公開する。
7世代環境で使えるかは不明であるが、皆さんの何かしらの参考になるかもしれない。
〇概要
ガルゲン2メガの形を取る際に、相手側はガルーラ+ゴツメ枠という選出をすることが多く、メガゲンガーの通りがよくなることに注目。メガゲンガーの滅びの歌で相手をコントロールしながら優位に立つことができると考え、滅ゲンを主軸に並びを決めていった。
滅びだけを主軸にすると、ゲンガーの汎用性が失われることを懸念し、ゲンガー自身の汎用性を残すために、鬼崇型とのハイブリッド型で採用。状態異常を撒きやすい厨パの並びがゲンガーの祟り目を活かすことのできる並びだと考え、残りの5枠で純正厨パの形を取った。
以下個別紹介。
〇個別紹介
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り 特性:肝っ玉→親子愛
技:秘密の力 不意打ち グロウパンチ 炎のパンチ
ゲンガーを通しやすくするために必要なメガ枠。
見せ合い段階で圧力をかけることが仕事なので型に関してはなんでもよかったが、ガルゲン同時選出の際にゲンガーの鬼火から積み展開を行えるようにグロ秘密型で採用。
積み展開自体はつよかったが、相手のゲンガーに隙を見せまくるので、この枠の型に関しては見直しが必要。
ゲンガー@ゲンガナイト
性格:臆病 特性:浮遊→影踏み
技:祟り目 鬼火 守るor身代わり 滅びの歌
構築の軸。このポケモンで場を荒らし、コントロールすることで勝ちへともっていくことが今回の目標。
滅びでの詰みを補助しつつ、自身に抜き要員としての役割を与えられる鬼火祟り目を採用。ハイブリッドゲンガーと言われる型であるが、鬼火の枠は催眠術でもよいかもしれない(私は催眠術を使うのが下手なので採用を見送った)。
ゲンガーミラーを完全に放棄する代わりに、周りのサポートを活かすことで、滅びに頼らない柔軟な動き方ができるのが特徴。祟り目で抜いて滅びで詰めるなどといった、通常の滅ゲンにはできない攻めと詰みを両立できる動きは非常に強力であった。
メガせずに選出する際にも、鬼火による起点作り、滅びによる疑似的な流しと起点作成、ラス1における詰みを狙えたりなど役割が広く使い勝手はよかった。
ガブリアス@拘りスカーフ
性格:陽気 特性:鮫肌
ゲンガーで盤面をコントロールした後や、ガルーラで荒らした後のスイーパー。
ミラーで負けてはどうしようもないので最速スカーフ。終盤にスイープすることが役割なので、A補正がないことによる火力不足は特に気にならなかった。
技構成に関しては、岩石封じ以外はこれで確定。A182の不一致岩石封じ耐えのガモスが繁殖しているので、岩石封じの枠は要検討。
特性のおかげで疑似的なゴツメ枠としても使え、序盤は接触のタイミングで繰り出し削りを入れつつステロを撒く、終盤は体力が少しでも残っていれば場を一掃するスイーパーになれる。
スカガブはあまり使ってこなかった人間だが、使い方の感覚をつかむと非常に強力な駒になることを今さらながら感じることができた。
ボルトロス@オボンの実
性格:図太い 特性:悪戯心
技:10万ボルト めざめるパワー氷 電磁波 悪巧み
誤魔化し枠。自分の中で一番使い勝手のいい図太い耐久型を採用。
ゲンガーの滅びのクッションになったり、電磁波展開からゲンガーの祟り目につなげたり重要な役割を担う。
ゲンガーとの並びだけでなく、電磁波+10万による削りからグロガル展開も行えるため、構築における重要な潤滑油であった。
悪巧みに関しては、正直そこまで使用機会もなく、使ってもそんなに役に立たなかったので、この構築には必要ないかもしれない。
性格:臆病 特性:プレッシャー
技:熱湯 冷凍ビームor毒毒 リフレクター 吠える
速いゴツメスイクン。物理受けとして使うには弱いが、削り役、展開補佐役として優秀であった。
耐久ガルーラや耐久マンダ、意地バシャ、最速ガッサより速いため、初手投げからリフレクターを張り、疑似的に高耐久を得るといった使い方もできる。ガッサが見せ合い段階でいても臆せず選出できるのも良い。
足りない耐久はゲンガーの鬼火で誤魔化せるので、そこまで気にはならなかった。
スイクンは受け出しする使い方をするより、対面的に削りを担う方が個人的には使いやすかった。
バシャーモ@ラムの実
性格:意地っ張り 特性:加速
技:飛び膝蹴り フレアドライブ 鬼火 守る
この構築のガルゲンがどちらも相手のガルゲンミラーに対して不安が残るため、ガルゲンに強い初手要員として採用。
鬼火を採用することで疑似的に周りのポケモンの耐久をサポートしたり、ゲンガーの祟り目での抜きをサポートできる。守ると合わせて定数ダメージを稼ぎつつ削りを行えたり、体力が少しでも残っていればクチートやガルーラとの不意打ち択の際に安定択として選ぶこともできた。
〇改善案
今回は純正厨パの並びをリスペクトし、この並びで構築を組んだが、相手の妖の処理が非常に厳しいという問題点が生まれた。
使用していて、バシャーモの枠を耐久ベースのガモスにした方が使い勝手はよくなるのではないか、と感じた。
ハイブリッドゲンガーが縦横無尽に活躍できたので、もう少し考察を重ねても面白いかもしれない。
完成度は低いが、純正厨パの並びの幅の広さ・柔軟性に改めて気が付くことができた。
この構築で得たことをベースに新しい構築を現在回しているので、オフが終わった後に公開したいと思っている。それでは、今回はこのあたりで。
【雑記】ペロリームの未来
ブログ書きたくなったからなんか記事の案を求めたところこんな案が来たので。
結論から言うと6世代環境でペロリームは勝てません。
自分含めてペロリームを採用した構築で2100以上のレートに載っている人は複数名います。
実際積んだ後の抜き性能に関してはマリルリを上回る。
実績もスペックも悪くは無い。
では、なぜ勝てないのか。
理由として考えられるのは、
1サイクルに絡められるほど耐久がない
2積みサイクルに組み込むには数値が足りない
3積んだペロリームを止める手段が上位構築において豊富に存在する
この3点だと考えられます。
1に関して。
私自身が実際に使用した壁ペロリームの構築で痛いほど痛感したこと。(記事で言及しているのでリンク参照)
まず、軽業という特性上、オボンが発動してしまうと裏に引けない(引くとS上昇を失いただのお菓子になる)のが、そもそもサイクルに絡められない大きな欠点。
マリルリのようにサイクルに絡ませながら隙を見て積んで全抜きする。といった動きが出来ない分、動き方が窮屈になり、選出しにくい状況を作り上げてしまう。
そもそも単妖というタイプと数値の低さから受け出しなんて出来るわけがない。
そのため、何かしらのポケモンを切ってペロリームを出して展開するという形を取らざるを得ず、数的不利状況が生まれやすい。
3の問題点の項でも述べるが、上位構築ほど相手にする際に数的不利になると厳しい立ち回りを要求されるため、この性質は非常に痛い。
2に関して。
積みサイクルの基本形として、
・起点作り要員→積みエースその1→積みエースその2
・積みエースその1→積みエースその2→積みエースその3
の二種類の展開のさせ方が存在する。
上の展開パターンの際は起点作り要員を切った後の数的不利の状況をエース2体で覆す動きを取るが、先程も述べた通りペロリームで数的不利を覆すのは厳しい。積みエースその1で荒らして、1体目のエースに強いポケモンに対してペロリームが強く出れるのならばワンチャンスはあるかもしれない。
下の展開パターンは数値の高い積み要員を初手に置いて無理矢理積みサイクルを作り出すので、そもそも数値の低いお菓子に出る幕などない。
3に関して。
1,2において述べたことと深く関わり、なおかつ、この3つめの問題点が存在するが故にペロリームは使いにくいと言っても過言ではない。
まず、上位構築に多いガルーラゲンガーに焦点を当ててみる。
ガルーラは猫騙し+裏の物理受けの組み合わせで腹太鼓ペロリームを簡単に止められる。
ゲンガーはHSなどの耐久振りが主流となり、A特化ペロリームの6段階上昇じゃれつくを確定で耐えることが出来る(泥棒とかいう技は弱すぎるので採用価値無しです)。
更にメガ枠ではない、ボルトロス、ファイアローあたりに関しても言わずもがなである。
挙げれば限りが無いが、上位構築に組み込まれるポケモンの多くが、ペロリームを意識しなくてもストッパーとしての役割を果たすことが出来てしまえる。そのような環境で積んで全抜きするのは夢のまた夢。
以上3点がペロリームが環境で勝ち残れない大きな理由です。
ただ、ペロリームで全抜きする、ということに拘らず、ペロリームで相手を崩して裏を通すという動かし方は問題なく出来る。
例を上げると、
ボルトロスはペロリームの足を容易く奪えるポケモンであるが、腹太鼓を積んだペロリームに後投げは出来ず、ボルトロス自身も、ペロリームに麻痺は入れられるが電磁波を打っている間にじゃれつくで吹っ飛ぶ。
ペロリームが有利対面を得られればボルトロスだけは吹き飛ばすことが出来る。
ボルトロスという障害さえ取り除けば勝ち切れる並びに組み込むならば役割は遂行出来ていると言えるだろう。
このような形で活躍は出来そうではある。
サイクル参加が厳しいので積みサイクルでの採用がやはり1番現実的かなーといった印象。
役割を全抜きから崩しへと視点を変えることで可能性は残されてはいるポケモンだとは思います。
7世代では叩き落とすをくれ、いや、マジで。
参考記事
【構築草案】クチートライド【試作品】
〇はじめに
シーズン終了後からガルゴチルを考察し、行き詰まったため、全く別の視点で構築を組むことにした。
一貫したコンセプトとして、
初手に置かれやすく対応範囲の広いガルゲン2メガに対して有利対面を取れるor行動保障を持てる非メガポケモンから、裏(メガ枠)へと展開していく
というものを意識して構築を組み続けた。
そこで、ガルゲンに行動保障を持ちつつ、裏へと強力な展開を行えるポケモンとしてフワライドに白羽の矢が立った。
以下、試作品紹介(SDのフォーマットでの紹介)。
〇構築紹介
Drifblim @ Sitrus Berry
Ability: Unburden
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 20 HP / 60 Def / 28 SpA / 252 SpD / 148 Spe
Timid Nature
IVs: 0 Atk
- Hex
- Will-O-Wisp
- Minimize
- Baton Pass
Mawile-Mega @ Mawilite
Ability: Intimidate
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 124 HP / 252 Atk / 132 Spe
Adamant Nature
- Play Rough
- Sucker Punch
- Swords Dance
- Substitute
Garchomp @ Focus Sash
Ability: Rough Skin
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 252 Atk / 4 Def / 252 Spe
Jolly Nature
- Outrage
- Earthquake
- Rock Tomb
- Swords Dance
Breloom @ Life Orb
Ability: Technician
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 252 Atk / 4 Def / 252 Spe
Adamant Nature
- Bullet Seed
- Mach Punch
- Spore
- Swords Dance
Kangaskhan-Mega @ Kangaskhanite
Ability: Scrappy
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 132 HP / 236 Atk / 92 Def / 4 SpD / 44 Spe
Adamant Nature
- Secret Power
- Sucker Punch
- Power-Up Punch
- Fire Punch
Cresselia @ Rocky Helmet
Ability: Levitate
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 252 HP / 252 Def / 4 SpA
Bold Nature
IVs: 0 Atk / 0 Spe
- Moonblast
- Toxic
- Moonlight
- Trick Room
〇概要
普段のレート環境で、自分では使わないような実験的な型を積極的に導入した。
あくまでも試作品のため、強くはないが、光るものがあるポケモンや型を見つけられたのは収穫。
運に頼る構築を嫌っていたが、この構築のフワライドは小さくなるを主体としつつ、ガルゲン初手展開に対して崩しを行える点が評価が高く、小さくなるによって確率的にも優位に立てる展開も作れたため、手応えはあった。
長所・短所については、試合数をこなして把握はしているが、この構築を雛形にし新たな構築を組む可能性があるので、現段階での公開は避けようと思う。
オフが近いのに実践級の構築が1ヶ月以上考察しても組めないのはほんとに弱いな、と感じている今日このごろ。
オフが終わったら他の構築草案も需要があれば公開します。それでは。
【構築草案】ガルゴチルの可能性
〇はじめに
シーズン終了後から考察し続けたガルゴチルの並び。
コンセプトは単純で、ガルーラを受けに来た物理受けをゴチルで捕まえて起点にし、裏のガルーラ+@1で詰めていく、というもの。
オフに持っていこうと思い、考察を重ねていたが、選出択の多さ、(自分も相手も)釣り交換が多発するなど、安定性に欠けるため、いったん原案だけ公開することにした。
〇概要
ガルーラ+ゴチル+物理対面型アタッカーの3体を基本選出とし、ゴチルで物理受けを起点にし、突破したあと、残りの2体で詰めていく。
ゴチルが物理受けを起点にした後、相手の裏から出てきたポケモンに何らかの仕事(削り、相手のガルーラの猫消費、相手のポケモンのS判定など)を行うことで、疑似的数的有利を取れる。この状況さえ作れば、裏のガルーラ+@1という並びを相手側が止めることは非常に厳しく、勝ちまで大きく近づけることができる。
ゴチルの盤面整理能力の高さが非常に強力であり、これを活かすために物理受け以外に不利が取りにくいガルーラをエースにした。
ゴチルを活かした有名構築にごちうさ構築(ミミロップ+ゴチルゼル)が存在するが、ミミロップが物理受け以外にも不利をとる相手が多く、今回のコンセプトにそぐわないため採用を見送った。
〇長所・短所
★長所
・何度も述べている通り、ゴチルで物理受けさえキャッチすればほぼ勝ちという点。既存の構築の中でも最も簡単に勝ちまでのルートを作れる点は非常に強力。
・ゴチルを見せることで相手に強烈な選出択を強いることができ、選出をゆがませる可能性が大きい。
・選出同様、相手が物理受けを選出しているならば、ゴチルの存在から、立ち回りを制限しやすい。
★短所
・長所は短所にもなりうる。選出択、釣り交換の可能性を考えると、こちらも選出・行動の選択が難しくなる。
・ゴチルを腐らせる選出をされた時に、こちらがゴチルを選出してしまうと実質2対3の状況を生み出してしまう。
ハイリスク・ハイリターンな並びといえる。
短所を見ていただければわかると思うが、安定感にかける。安定感のある構築が好みの人間なのでこの構築は現状お蔵入り。
★課題
・いかにして安定してゴチル物理受け対面を作るか。この対面を安定して作り出せるだけで構築として非常に強くなると思う(私はいい案が思い浮かばず断念しました・。・)。
・選出段階での択の発生。これを解消するのは難しいが、裏の組み方次第で誤魔化せそうではある。
実機で軽く回したが23‐4でレートが一瞬で上がったのでスペックは高いはず。
ガルーラの型、裏の組み方など自由度が高いので可能性はあるかと。
【単体考察】貪欲ガルーラ
〇はじめに
4ヶ月ほど前からずっと考察を重ねていたガルーラの紹介。レートでなかなか使う機会もなく、そもそもそこまで強いのか?と、大会などで使用していて感じてしまったので、供養のために記事にする。
皆さんの何かしらの参考になるかもしれない。
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り 特性:精神力→親子愛
努力値:H84 A228 B172 D4 S20
実数値:(メガ前)191-158-122-54-101-113
(メガ後)191-191-142-72-121-123
技:捨て身タックル ドレインパンチ 噛み砕く 凍える風
〇概要
環境で最も個体数の多いガルガブゲンの3体に対して対面で勝つことが出来、後出しも許さないガルーラ。環境上位のポケモンに対して軒並み強く、タイマン性能を引き上げた。
〇詳細
こちらの記事から発想を膨らませた。
(無断リンクの為問題があれば御一報下さい)
先制技を排除して生まれた技スペースを活かして、トップメタに対してタイマンで勝ち切れるように調整をした型。単体で見れる範囲を極限まで広げた貪欲な型なので貪欲ガルーラ。
調整はABガルーラの耐久をベースに、耐久ガルーラミラーで勝ちきるために少しSを伸ばした。
先制技を排除することで多くのガルーラに対してミラーで不利を取るので、ガルーラミラーに勝つことが出来るように、メガ前特性を精神力にし、なおかつドレインパンチを採用した。これにより、対面グロウから入ってくるガルーラ以外の全てのガルーラに対面で勝てるようになる。猫捨て身ガルーラに対してはメガせず初ターンはドレインパンチを打つことで、意地メガガルの猫捨て身でさえ確定で勝つことが出来る。耐久ガルーラとの撃ち合いに関しては、そもそも上を取りつつドレパンを入れられるため、削れたこのガルーラを起点にすることを許さない。
ガブゲンの2体に対して有用なS操作技として凍える風を採用。参考記事にもあるが、6Vで採用することにより、通常の4振りガブを超高乱数2発で仕留めることが出来る。また、非接触のため、剣舞を積んだガブに対して、ガルーラを生存させながらガブを止めることも可能。
ゲンガー後出しに対しても凍える風で対応できるようにするため、凍える風後にゲンガーに対して上から迅速に処理が出来るように噛み砕くを採用。
最後にメインウェポンとなるノーマル技だが、これは選択である。
非接触というだけで採用価値のある秘密の力(凍える風のS操作が活かしにくいのが難点)や、最大火力の捨て身、反動ダメのない恩返しや、状態異常で誤魔化してくる相手を許さない空元気など。自パーティの裏のメンツと相談だと思われる。
対面性能は高いが崩し能力はないため、相手の物理受けで止まりやすい。また、自分より速い格闘タイプにはタイマンでは勝てないので注意。
〇使用感
メガ前ガルーラ同士で対面した際に、猫警戒で素ドレパンを打つが、このタイミングで相手にグロウを積まれると、ガルーラミラーに強いはずがガルーラに負けてしまうなど、技選択やHP管理が難しい。素の状態でドレパンではなく、凍える風を選択すればこの問題はある程度解消出来るが、素凍える風+メガドレパンではガルーラを処理出来ないため、ドレパンに関しても再考の余地あり。
また、凍える風のダメージが4倍竜など以外に対して、微々たるダメージであり、後出しゲンガーを狩るために噛み砕くが必要であり、せっかく先制技を排除して生み出した技スペを結局潰してしまうことになってしまった。
ガブに対して凍える風で非接触で処理できるが、そもそもガブは(秘密ガルメタの耐久型でなければ)秘密不意で縛ることが出来るため、採用意義であるはずのガブゲンに強いという点の恩恵が少ない(ガルマンダ対面は、通常の秘密ガルよりはるかに強いが)。
全体的に先制技を排除して生まれた技スペを活かすことがそもそもあまり出来ておらず、先制技を排除したことで逆に扱いにくさが目立つ形になってしまった。
数値の調整はこれがかなり綺麗な数値であると思っているが、技に関しては一から練り直す必要を感じた。
マンマン構築のようなサイクル型の構築に対して、対面志向のガルーラの中ではかなり強気に出ることが出来るが、全体的に使用感としてはイマイチだった。
似たようなS操作技に岩石封じがある。今回のコンセプトは、凍える風によって猫と不意に割く技スペースを他の技に変えることで技範囲を広げるというものであり、これは岩石封じには出来ない芸当ではある。
だが、岩石封じガルーラの方が扱いやすさは上であるようにも感じる(参考記事を参照のこと)。
(こちらも無断リンクのため問題があればご一報ください。)
もう少し煮詰めれば強いかもしれないが、現状これといったアイデアもないので、お蔵入り。誰かいい案があれば下さい。
【雑記】思考の反省
昨日開催された関西シングルfestaで惨敗を喫したので、色々考え直そうかと。
よく〇〇は△△に対して対面で負けるが裏の◇◇と組み合わせることで有利を取れるという言い回しを見かける(斯く言う自分もよくそういった表現を使う)。
この表現を真に受けて、〇〇と◇◇を同時選出するから△△は問題ないと判断しがちだが、これは果たして本当にそうなのか。
例を取ってみる。
こちら側は祟り目ゲンガー、相手側はシャドボ持ちゲンガー。この条件だと、こちら側のゲンガーは同速に勝っても負けても結局相手のゲンガーに祟り目を耐えられて、シャドボで処理されてしまう。なので、こちら側は祟り目ゲンガーを通しやすくするために、裏に電磁波クレッフィを採用し、この2体で相手のゲンガーを処理するルートを組むことにする。
構築を組む際に、この段階で思考が止まってることが自分は多いように感じる。自分も3体選出してるのと同様に、相手もポケモンを3体選出している。
今回の例では、相手はゲンゲン対面居座りメガ進化からのシャドボを撃ってきた際に、こちらはクレッフィバックをする。ここで本来の処理ルート通りクレフで電磁波を入れに行こうとするが、相手側は電磁波無効枠に交換することが当然できる。
交換されてしまうとこちら側はメガ進化出来ていないゲンガーとシャドボダメージを食らったクレッフィと裏1匹。相手側は無傷でメガ進化したゲンガーと同じく無傷の裏2枠。次のサイクルで相手のメガゲンに3枠のうち1匹をキャッチされてしまうだけでなく、ゲンゲン対面が再び出来上がると相手のゲンガーの処理ルートをこちら側は失うことになり、勝ち筋が非常に狭まる。
構築段階で、相手の具体的な選出まで考慮したシミュレーションをしていないと、当初の処理ルートを通すことも出来ずあっさり負けかねない。
前述のような処理ルートは試合終盤の詰め筋の指標としては充分に役に立つものだが、試合序盤のゲームメイクの指標にはなり得ない。
相手の選出全体を思考せずに処理ルートを組んでも、その処理ルート自体はそこまで役に立たないものになってしまう。
メガ進化によって圧倒的なパワーを押し付け合いながら試合が進む6世代環境において、序盤のゲームメイクは非常に重要で、勝敗を決定付けるものである。
構築段階で、この序盤のゲームメイク(自分の理想の勝ち筋を通すための障害を如何にして取り払うか)をしっかり思考することが勝利への近道だと思う。
6世代2大メガ枠であるガルゲンの強さは、このゲームメイク能力の高さにあると私は考えている。ガルーラで物理受けを崩す(もしくは高負荷をかける)ことで、裏の物理エースを一貫させる。ゲンガーで障害となるポケモンをキャッチして処理することで、裏の選出を通す。どちらもやるべき事が非常にクリアーであり、役割を遂行させやすい。
序盤のゲームメイク能力が自分には圧倒的に足りず、常にその場しのぎのプレイングになり、厳しい詰め筋を通さなければならない状況を生み出してしまった原因だと感じている。その場しのぎのプレイングで終盤の詰め筋だけ懸命に考えていても、勝率は高くなりにくい。試合数が決まっていないレート戦ならば、対戦数を重ねることでカバーは出来るが、試合数が決まっている対戦オフなどではもちろん成績が安定しない。
レートでそこそこの結果を出せても、なかなか対戦オフで結果を出せない原因はここにあるのではないかと、今回の関西シングルfestaを終えて痛感した。
7世代でメガ進化が存続するかはまだわからないが、こういった思考自体は環境が変わっても重要になるはずである。
新作までしばらく期間があるが、その間に思考の面をより洗練させていきたいと思っている。
ということなので、今回の記事についてその考えはおかしいとかあればコメントやTwitterなどでぜひ意見してください。
まだまだ上に行ける思考が出来ていないと考えていますのでみなさんとの意見交換を通して精進したいと思っています。
ちなみに……
Twitterアカウントを8月の終わりに変えました。もしよろしければ新しいアカウントをフォローしていただけると嬉しいです。
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