魔界の花嫁

蘭子さんの構築備忘録

【S1最高2054最終2000】勇往邁進ガルガブゲン

〇はじめに

S1で主に1900~使用していた構築。TN:KanzakiRanko,くるくるの2ROMで使用。最高レートはKanzakiRankoのROMで達成。最終レートはくるくるROMのもの。

強い構築だっただけに中途半端な結果になってしまったのが非常に悔しい。今回の反省を活かし、S2に繋げたい。

 

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〇概要

滅びゲンガーとテッカグヤの相性補完の良さに着目し、これを主軸に構築を組み始めた。

テッカグヤを採用する上で、カプ・コケコ受けを用意する必要があったため、電気無効枠としてガブリアスを採用した。

カグヤの宿り木ハメを回避するために、相手側は強制的にサイクルを回さざるを得ない。この性質を活かし、スカガブの障害となるポケモンをゲンガーでキャッチして滅びで処理を行うことで、最終的にスカガブを一貫させられる。

また、環境を研究しているうちにパルシェンを先に通せる構築が環境の覇権を握ると確信したので、パルシェンをパーティの総合的な主軸として、構築全体の噛み合わせが良くなり、太い主軸であるパルシェンを一貫させられるガルーラとカプ・テテフを採用し、最終的な並びとした。

組み始めた時の主軸であるはずのゲンガーカグヤのハメ展開が難しくなり、最終的には、スカガブかパルシェンを押し付けることで勝っていく構築になってしまったのが構築段階での反省点。

自分の構築の勝ち筋を押し付けながら勝っていく様を称えて、構築に勇往邁進の名を送った。以下、個別紹介。

 

〇個別紹介(採用順)

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ゲンガー@ゲンガナイト

性格:臆病 特性:呪われボディ→影踏み

努力値:H188 D68 S252

実数値:159-x-80-150-104-178(メガ前)

技:シャドーボール 滅びの歌 道連れ 守る

 

☆調整意図

〇耐久方面

・C191メガゲンガーシャドーボールを乱数12.5%耐え

〇素早さ方面

・最速

 

スタンを組むきっかけになったポケモン。ゲンガーカグヤガブの並びの汎用性と、強さは机上論段階でもわかっていたため、構築の最初期から考察を重ねていた。

環境が進むにつれ、宿り木+滅びハメが成立しにくくなってしまい、シーズン終盤はスカガブの一貫を作るためにカグヤと1:1を取るためだけの枠になってしまったのは反省。もっと信頼して選出してあげても良かったかもしれない。

技構成に関してだが、S上昇系の積み技持ち入りにも出していける汎用性を残すために守る道連れ滅びで確定。ウェポンは同族勝ちするためにシャドーボール以外選択余地無し。コンセプトにはあっているが、ヘド爆が欲しかったこともちらほらあったので、この型のゲンガーは今の環境にはイマイチ刺さらなかった。

滅び自体は非常に強力な技なので、最初に採用した個体で使い続けるのではなく、もっと考察を深めた方が結果に繋がったかもしれない。

 

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テッカグヤ@食べ残し

性格:控えめ 特性:ビーストブースト

努力値:H244 B108 C68 D4 S84

実数値:203-x-137-149-122-92

技:火炎放射 宿り木の種 身代わり 守る

 

☆調整意図

〇火力方面

・D-1ASパルシェンに対して火炎放射が118~ダメ

〇耐久方面

・A+2ASパルシェンの氷柱針確定耐え

〇素早さ方面

・激戦区のため余りを全て振り、ハメ性能の確保

 

自身のハメ性能とゲンガーの影踏みが非常に噛み合っている今作のゲンガーの相方。

宿り木+身代わり守るで自身より遅いポケモンを一方的にハメることが出来る。この性質は、相手側にサイクルを回すことを強要しているため、裏のゲンガーでの影踏みキャッチを安定化させることに繋がる。

コンセプト上、ゲンガーとの組み合わせを意識した型だが、優秀な耐性と、ある程度の耐久のおかげで、他の選出にも潤滑油として組み込むことが出来る。

技構成は、宿り木身代わり守るはハメを遂行する上で確定。1ウェポンは、同族との打ち合いで優位に立つために火炎放射。身代わり持ちの積みアタッカーに薄くなるが、その問題点を後述のガルーラで解消している。

素早さに関して補足。パルシェンが環境に蔓延する事は目に見えていたため、相手のパルシェンに隙を見せないようにする必要があった。そこで、カグヤ+パルという選出パターンを用意することで、カグヤの放射+パルの礫で相手の襷パルシェンを処理するルートを組んだ。その際、パルシェンの殻破後に火炎放射を撃たないと、礫圏内に押し込むことが出来なかったため、環境にいるパルシェンのほとんどの下を取れる、S101以下のラインで素早さを調整しなければならなかった。理想は、S98まで確保して、メガハッサムの上を取れるようにした方が良かったが、努力値が足りないため妥協した。

最速カグヤより遅く、耐久カグヤより速いというなんとも言えないSラインだが、相手のカグヤの型を判別する上で役に立つ。身代わりを上から貼られても、下から放射で壊して択に持ち込むなども出来るため、最速を取らなくても充分に同族との打ち合いは動ける。

 

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ガブリアス@拘りスカーフ

性格:陽気 特性:鮫肌

努力値:A252 D4 S252

実数値:183-182-115-x-106-169

技:逆鱗 地震 炎の牙 毒々

 

☆調整意図

〇火力方面

・可能な限り高めたいのでぶっぱ

〇耐久方面

・コケコに繰り出すことが多いため、珠マジシャでの事故死を防ぐ可能性の高いD4振り

〇素早さ方面

・抜ける範囲を最大限まで広げるため最速

 

構築におけるスイーパーであり、明確なゲームプランを立てるための指標。このポケモンの一貫を作り上げ、相手全員を圏内に押し込むことで勝ちが決まる。

技構成は、逆鱗地震は言うまでもなく確定で、残り2枠に、中盤に撃ち込みやすい炎の牙、毒々を採用した。毒々は、ガブリアスが呼ぶポケモンが非常に明確なため、簡単に刺せる技であり、なおかつ、自身のスイープの際に障害になりやすい耐久ポケモンを崩すのに重宝した。コンセプトであるゲンガーカグヤのハメとのシナジーも高いのがポイント。

スカーフ持ちなので、相手の先制技の圏内に入らないだけの体力を温存すれば良く、序盤中盤で相手の接触技を読んで繰り出すことでダメージレースを優位に運ぶなどといった使い方も出来るため、本当に柔軟なポケモンであった。

陽気スカガブは火力が足りないと思う方もいるかと思うが、このポケモンにとって重要なのは火力ではなく、1匹でも多くのポケモンの上を取ることである。ゲームメイクしていく際に意識するのは、このガブの圏内に全員を押し込むことであり、ガブ自体の火力はあまり問題ではない。

 

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パルシェン@気合の襷

性格:意地っ張り 特性:スキルリンク

努力値:A252 B4 S252

実数値:125-161-201-x-65-122

技:氷柱針 氷の礫 ロックブラスト 殻を破る

 

最終的な環境を勝ち抜く上で鍵となる(と睨んでた)ポケモンガブリアス←テッカグヤ←カグヤに強いポケモンガブリアス←……という三竦みを上から壊せる可能性を持ち合わせている。このポケモンを通せる盤面を先に作り上げ、展開することが今シーズンのレートを勝ち抜く上で重要だったように思う。

後述のテテフのサイコフィールドと非常に相性が良く、氷の礫が撃てなくなる以上に自身の展開のしやすさの底上げに繋がった。

技構成はテンプレなので特に語ること無し。

相手の鋼枠をパルの圏内に入れつつ、パルが先制技で崩されないように盤面を作り上げるという、ゲームメイクの指標になるポケモンその2。

最終盤は露骨にメタられていたように感じた(当たり前だけど)。メタられてはいたが、このポケモンの制圧力の高さは凄まじく、仮に選出をしなかったとしても相手の鋼枠の選出を誘導しているため、スカガブの一貫が生まれやすい選出を作らせることに貢献している。総合的に見ても構築の太い主軸としての役割は果たせていたと思う。

 

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カプ・テテフ@カプZ

性格:控えめ 特性:サイコメイカー

努力値:H236 B132 C44 D20 S76

実数値:175-x-112-171-138-125

技:サイコキネシス ムーンフォース 自然の怒り 挑発

 

☆調整意図

〇耐久方面

・A194親子愛メガガルーラの捨て身タックル確定耐え

・C191メガゲンガーヘドロ爆弾確定耐え

・C222ギルガルドシャドーボール確定耐え

・C145エレキフィールドカプ・コケコのボルトチェンジ+10万ボルト確定耐え

〇素早さ方面

・最速テッカグヤ抜き

 

パルシェンの一貫を作り上げる、パルと共に最終的な環境における鍵となる(と睨んだ)ポケモン

自身の火力を底上げ出来るだけでなく、味方の展開の補助にもなるサイコフィールドが非常に強力。この構築で唯一パルシェンに隙を見せるガブリアスも、サイコフィールドと組み合わせることで、上から攻撃を2発撃ち込んでパルを処理できてしまえたりするなど、その恩恵の大きさは計り知れない。

可能な限り行動保証を持たせることで場持ちの良さ(=複数回のフィールド展開)を実現させた。代わりに、ガブリアスをムンフォで仕留められないなど、火力不足で泣く場面もあるため一長一短。ただ、フィールド展開を利用して味方を展開していくことが目的なので火力不足は諦めて正解だったかもしれない。

自らが呼ぶ鋼枠を""削る""という、所謂誘い殺しが出来るカプZ型で採用。スカガブとの組み合わせも意識して、耐久への崩しにもなる挑発も合わせて採用することで、怒り+挑発の強力な崩しを行えるようになった。相手の構築によっては、テテフ受け要員をカプZ+サイキネで突破してしまい、テテフを通すことも視野に入る。挑発は相手の展開妨害(主にパルシェン)にもなり、非常に使い勝手の良い技であった。

もう少し足が速ければ勝てていた試合も多かったので、最終日はCを捨ててSに回しても良かったかもしれない。

 

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ガルーラ@ガルーラナイト

性格:意地っ張り 特性:肝っ玉→親子愛

努力値:H244 A196 B20 D12 S36

実数値:211-154-103-x-102-115(メガ前)

技:ブレイククロー 不意打ち 岩石封じ 地震

 

☆調整意図

〇火力方面

・11nで、ガルガブ対面ブレクロ不意で勝てる可能性を押し付けられる最低火力

〇耐久方面

・C145カプ・コケコのフィールドデンキZ確定耐え

〇素早さ方面

・最速テッカグヤ抜き

 

ゲンガーの道連れ処理と似たように、スカガブやパルシェンを通すサポートを行うメガ枠。ゲンガーとの違いは、ハメのシナジーは無いが、積みへの強力な対抗策を持っている点。

技構成は、不確定ではあるが、確率の押し付けで自身や味方の攻撃をサポートできるブレイククロー、積みへの強力な回答になる岩石封じと不意打ち、鋼を削ることでパルシェンのサポートになる地震。不意打ちはガルガブ対面で勝てる可能性を残せたりはするが、基本的には無くても良い技なように感じたので、要検討。

6世代はこのポケモン自身を通すことで、環境が構成されていったが、7世代S1に限ってはこのポケモンを通し切るだけのパワーを失ってしまったため、裏のポケモンの押し付けを可能にするためのサポート要員としての採用。相手の積みへの絶対の信頼はあるが、体力管理や動かし方の難しいポケモンであり、命中不安で泣くこともあった。

味方のサポートという点においては、非常に活躍のできるポケモンであった。

 

〇雑記

S1は特殊な環境であり、なおかつ新要素であるZ技によって混沌とした環境であった。使える駒の幅の狭さに加え、Zによる強気なプレイングが横行し、綱渡りな試合ばかりだったように感じる。自分はあくまで理論に則った構築・立ち回りで勝ちたいと考えているプレイヤーであり、正直今回の環境はつまらなかった。勝てなかった人間の戯言に過ぎないが、現状の綱渡りな試合展開だらけの環境から変わっていくことを願っている。

 

〇Special*Thanks!

通話で何度もお世話になった、じゅん。くん、かぎぱんさん、まさくん、モクレンくん、ルーシーさん、ポケアネスさん、なゆたさん、ガルーラの調整を借りたさとぽよくん、そして対戦してくださった方、応援してくださった方全ての方に感謝の意を記して記事の結びとします。