【はまるオフ使用構築】絶対正義ガルガブゲン~白い悪魔を添えて~
〇はじめに
先日、 かるらさん主催のはまるオフに参加してきた。自分の中ではかなり自信のあった構築だっただけに、不甲斐無い結果に終わったのが非常に悔しかった。
成績は散々だったので記事を書くのもつらいが、6世代の私の思考の集大成として形に残しておくことにした。
興味のある方は最後まで読んでいただけると幸いです。
〇概要
強さのベクトルが違う環境トップの2メガであるゲンガーとガルーラは、見せ合い段階で相手に強い選出誘導を与える。この結果、ガルゲンどちらかに厚く、どちらかには薄くなることが多いと感じたので、ゲンガーとガルーラ両選出することにより、相手を大きく崩せるのではないかという発想から構築を組み始めた。
ガルゲン2メガで構築を組むことも考えたが、基本選出がガルゲン両選出であることを考え、ガルゲン2メガを早々に諦め、代わりに、珠ゲンガーからグンチガルーラへと繋ぐ崩しを重視した並びを考えた。珠ゲン+グロガルで相手を大きく崩すことが可能であり、終盤のスイーパーとして優秀であるスカガブの性能を遺憾無く発揮出来ると考え、ガブリアスを採用。
残りの3枠に関してだが、ガルガブゲン3体の基本選出の汎用性の高さが凄まじく、見れない構築が特に無かったため、対策が薄くなりがちな構築に刺さるポケモンや、特定のポケモンに対するメタとして機能するポケモンを採用し、相手の構築に合わせガルガブゲンの3体の中で役割が薄くなるものとシフトチェンジ出来るように意識した(そのため、タイプ相性のバランスが悪い)。
以下個別紹介。
〇個別紹介
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り 特性:肝っ玉→親子愛
努力値:H132 A236 B68 S68
実数値:197-159-109-x-100-119(メガ前)
技:秘密の力 不意打ち グロウパンチ 噛み砕く
ほぼ選出に絡むグロ秘密ガルーラ。
炎のパンチが採用される枠に噛み砕くを採用することで対ゲンガーにアドを取られることを無くした。
崩し要素が欲しかったのでグロウパンチを採用し、対ガブリアス性能を確保するために秘密の力と不意打ちを採用した。
ガルーラスタン相手には、こちらはゲンガーからゲームメイクをするため、ガルーラミラーを意識する必要がなく、ガルーラスタン以外の構築には初手から出して行き秘密の力で負荷を掛けていく。
耐久ラインはA192メガガルーラの秘密の力を76.7%で2耐え、特化鉢巻ガブリアスの逆鱗+鮫肌ダメ1回をこちら有利の乱数で耐え、特化メガゲンガーの気合玉を最高乱数切り耐え。耐久を甘える代わりに多めにSに振り、耐久ガルーラミラーで有利に立てるように意識した。
ゲンガー@命の珠
性格:臆病 特性:浮遊
努力値:B4 C252 S252
実数値:135-x-81-182-95-178
技:シャドーボール 気合玉 身代わり 道連れ
ありとあらゆるパーティに選出をし、ほぼ確実に仕事をこなせる今回の構築の軸。ガルーラとゲンガーの同時選出を相手側が完全に対応するのは難しく、この2匹で大きく崩すことが出来る。
基本初手から選出し、身代わりを絡めながら相手のパーティを崩していく。
ガルーラの障害になるポケモンを道連れで処理したり、有利対面で身代わりを残せれば大きくアドを取ることが出来るので、使用感は非常に良かった。
メインウェポンのシャドーボールは確定であり、身代わりと絡めてガルーラやヒードラン、ポリゴン2などを処理できる気合玉を採用。ヘドロ爆弾が欲しい場面もあるが、この2ウェポンのゲンガーは汎用性が高く、身代わりが残っているだけで莫大なアドを得られるため、ヘドロ爆弾の採用は見送った。身代わりはガルーラ対面で大きなアドを取ることが出来るだけではなく、ゲンガーより遅いポケモンを身代わりで体力を削りながら無理矢理道連れしたりする際などにも役に立つ。道連れはガルーラを安定して処理するのに必要不可欠なので外せない。
襷ゲンガーではなく珠なのは身代わりとの相性が良く、有利対面を作るだけで戦況をひっくり返す強さを持っているため。行動保証が無くてもやはりゲンガーは強かった。
☆初手ゲンガーミラーに関して
行動保証のないゲンガーを使っている関係上、初手でゲンガーミラーになった際、こちら側は同速に勝利しない限り相手のゲンガーに勝てない。襷ゲンガー、守る持ちゲンガーを考慮すると、初手のミラーにおけるこちらの勝率はさらに下がってしまう。
そこで、初手ゲンガーミラーの際に相手側の取りうる行動としてシャドーボールのみであることに注目した。シャドーボール以外の技を撃たれないので、ガルーラの後出しが安定する。また、初手に出てくるゲンガーに鬼祟型は少なく(こちらがメガゲンガーだと考えた際に相手は祟り目でゲンガーに対して居座るという行動は基本取ることが出来ない)、襷型での鬼火採用率が低いことからガルーラ後出しからの噛み砕くで確実にゲンガーを処理することが出来る。ガルーラとゲンガーで1:1交換の形になったとしても、こちら側の珠ゲンガー+1で容易に詰めることが出来るため、こちら有利のゲーム展開に持ち込める(ゲンガーが1:2交換出来る可能性を持っている)。
相手側のガルーラではなく、ゲンガーの処理が厳しいため、この処理ルートは重要である。
ガブリアス@拘りスカーフ
性格:陽気 特性:鮫肌
努力値:A252 B4 S252
実数値:183-182-116-x-105-169
コントロール厨パを使用していた時から使い続けているスカーフガブリアス。ガルゲンによる崩しや盤面のコントロールと合わせることで非常に強力なスイーパーになれる。
また、スイーパーだけではなく、序盤や中盤では接触技を読んでゴツメ枠のような使い方をすることも出来る。このタイミングでステルスロックを撒くことで、サイクル性能の低いガルガブゲンでもサイクル型の構築に対して対等に立ち回ることが出来るようになり、様々な構築へと対応することが可能になる。
メインウェポンである逆鱗と地震は確定、サブウェポンは耐久ガモスを意識してストーンエッジを採用。ステルスロックは前述の通り様々な場面で役に立ち、撒ける場面も多いため非常に有用であった。
このポケモンの一貫を作り上げ、圏内に押し込むことが構築の最も強力な勝ち筋であり、選出機会も多い。
★ここまで基本選出。以下3枠は相手の構築に合わせて、基本選出以上に刺さりがいい、もしくは、メタとして選出しなければならない際に選出するサイドメンバー。
特性:図太い 特性:浮遊
努力値:H252 B252 D4
実数値:227-x-189-95-151-105
ゴツメ枠。ガブリアスの選出が厳しい時に削り要員として使うことができる。
電磁波+グロウガルーラ展開、重いスキン勢に対してスキルスワップ+ゲンガーで完封などといった、構築のクッションとしての役割を担う。また、ピクシーなどの害悪展開に対して対抗手段が何もなかったので、それに対するメタにもなりうるスキルスワップは、構築の薄いところをカバーするうえでも重要だった。
何もできない相手に対して何もできず、不利対面ができたあとの引き先が存在しないため、非常に窮屈な動きを要求される。
この枠は正しかったのかといわれると微妙であり、検討しなおす必要がある。
トゲキッス@カムラの実
性格:臆病 特性:天の恵み
実数値:184-x-118-150-136-140
技:エアスラッシュ 悪巧み 身代わり 我武者羅
通称最強キッス()。構築単位で一貫性の強い悪タイプへの受け出しを行い、切り返しで相手を崩す枠(耐久ガルーラの苦手なヘラクロスを処すという役割もある)。基本選出のガルーラ・ゲンガーに近い働きをし、主にゲンガーのシフトチェンジ要員として使用する。
思考停止エアスラによる運ゲー(不利対面でも居座ってエアスラするのは戦略性の欠片もない行為なので)を嫌いつつ、崩し要素を持たせることを意識した型。また、流行りの耐久ウルガモスや鉢巻カイリューなどに対してそこそこ強いのもポイント。
この型の主な崩しパターンは以下の2通り。
1.数値の高さを活かして身代わりを貼り、悪巧みエアスラによる突破
2.身代わり我武者羅のコンボによる高耐久への強引な崩し
1のパターンにハマれば机上論上だが、1.8体ほど持っていくことが可能であり、グロガルの起点作成にもなる。
2のパターンは対面的な崩しであり、構築単位で厳しいポケモンに対してみががむ+カムラによるS逆転を利用し無理矢理崩し、グロガルの起点を作ることが出来る。
このポケモン自身、カムラによるS上昇を活かし、エアスラッシュによる強引な崩し(ただの運ゲーだが)も行うことが可能であり、対面性能・崩し性能・(無理矢理だが)抜き性能を兼ね備えている。カムラのおかげで擬似的なスカーフ枠としても機能し、終盤のスイーパーになることも出来る。
種族値が思いの外優秀であり、H振りだけで、身代わりが破格の性能を持つことが出来るポケモン。例えば特化ガルーラの親猫騙しを身代わりが確定で耐えるため、体力がかなり削れた状態でも身代わりさえ貼れていれば相手のガルーラに我武者羅を入れることが出来る。また、高耐久ポケモンのメインウェポン(クレセのサイキネ、スイクンの熱湯など)を身代わりが耐えるため、耐久を起点に崩しを行えることも評価が高い。
H4n調整、カムラ発動時HPの我武者羅で耐久ボルトがステロ圏内に入る。S ラインは最速メガヘラ抜きであり、カムラ発動後、最速135族あたりを意識しているスカーフ勢も大体抜ける。
習得する技の豊富さ、数値の高さ、特性の強さ、耐性の優秀さ、全てを取っても優秀であり、もっと開拓されるべきポケモンだと感じた。
型の原案をくれたなゆたさんに無限の感謝を。
霊獣ボルトロス@拘り眼鏡
性格:控えめ 特性:蓄電
努力値:H132 B56 C196 S124
実数値:171-x-97-209-100-137
技:10万ボルト ボルトチェンジ めざめるパワー氷 草結び
破壊神。カバルドン始動起点展開などの展開系への構築に対する擬似的な回答であり、崩し役としても機能する。
超火力による崩しを起点作成妨害に応用した枠であり、基本選出のゲンガー・ガルーラのシフトチェンジ要員。
高火力を押し付けて行き、終盤はスカガブでスイープするという動きが単純に強力である。
正直そこまで活躍しなかったので、この枠も検討しなおす必要がある。
〇使用感
絶対的なパワーを押し付けつつ、対応力の高いガルガブゲンを基本選出に据えたことにより、私の従来の構築にはなかった、選出をシフトチェンジしていくという発想を取り込むことが出来たのは大きな収穫である。
絶対的な基本選出を用意することで、構築の作成、選出パターンの作成、が同様の思考パターンの元で行われることになり、構築を組み終わってしまえば、実戦に移行する時に選出に頭を悩ますようなことが無くなる。
今まで組んできた構築の中で最も理論的に組めた構築だと自負しているが、結果が伴わなかった。積みへのケアが構築全体で甘かったのが大きな反省点。2枠ほど構築にマッチしていないポケモンを採用していたこと、プレイングミスの多さなど反省する点も多く、自分が弱いという事実を突きつけられた気がした。
最後の最後まで6世代環境で結果を残すことができず、気持ち的にもかなり萎えていた。それでも様々な人に声をかけてもらったり、構築の中身を聞きたいと言ってもらえたりしたので筆を執ることにした。
7世代こそ勝ちに行く。