魔界の花嫁

蘭子さんの構築備忘録

【S16使用構築】豚小屋スタン

 

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はじめに

 

S14でミミカビマンダの並びを触り、その際に圧倒的な対応力を持っていると感じ、これをベースに調整をした構築。

軸の3匹の型はある程度自由に変更することが可能であり、環境に合わせて型を選択しながら使用した。そのため、本記事では最終的に使用した構成・調整のみ記述する。

 

 

コンセプト

 

相手からの選出縛りを解除し、こちら側のやりたいことを通す。逆にこちら側は相手に対して選出縛りをし、それを逆手に取って崩す。

 

 

 

概要

 

攻守一体の盤面制圧

 

攻撃的な駒を中心に組みながらも、一定以上の防御力を維持出来るのがメガボーマンダミミッキュの強みであると感じたので、とにかく攻める意識を念頭に起きつつ、守りの面では特性・数値・持ち物・技で補完していくことを強く意識した。

 

特に注目したのが「眠り」という状態異常である。相手を眠らせた場合、そのポケモンは動くことが出来ないため、こちらの防御面を補強してくれるのだが、それだけでなく、眠っているポケモンに対しては比較的自由に行動を取れるため攻めの起点にもなる

 

本構築においては、カバルドンカビゴンの欠伸がこれに該当する。これら2匹は、見た目は守りのポケモンであるものの、その特質においては攻めに転用出来るものであり、本構築の攻撃のペースを作る上で重要な役割を担っている。

 

このように、一見守りの駒に見えるポケモンが攻めの起点にもなり、また同様に一見攻めの駒であるポケモンも威嚇・化けの皮、そして耐性によって守りの駒にもなりうる。本構築の強みは、このように構築全体で攻撃と防御の関係を高めている点にある。

 

 

選出縛りの解除と相手への選出縛り

 

選出縛りというのは、相手に〇〇がいるから△△を選出しなければならないといった、ポケモン同士の相性が存在するが故に発生する現象である。

 

本構築では、採用個体の数値の高さをベースに、特性・持ち物で相手側から受ける選出縛りを解除して、自分のやりたいことを通すことを意識している。そのため、特にアタッカーは、出せない相手が存在しないように、高い火力または広い範囲の打点を確保するように意識した。

 

さらに、ミミッキュボーマンダのような相手に与える圧力が高いポケモンを複数投入することによって、相手側に対して選出縛りを強いることも意識した。この選出縛りはこちらのアタッカーだけでなく、防御駒であるカバルドンカビゴンも貢献している。

 

高耐久ポケモンが複数並ぶことで、相手はそれらのポケモンを処理するルートを組まなければならなくなる。そうした処理ルートの多くがミミッキュのようなポケモンに対して隙を見せる。なので、相手は耐久を崩す駒、アタッカーを受ける駒といった具合に選出をしなければならない状況に陥る。

 

このような選出縛りを相手に強いることで、こちら側は相手の選出パターンを絞りやすくなり、実際の盤面における行動の取り方が明確になる。

 

選出縛りのような見えないアドバンテージは、確実性を持たないものなので、完全に信頼することは出来ないが、選出画面から既に自分のペースに持ち込めるという点は評価できるものではないかと考えている。

 

 

 

構築全体の概要は以上。以下、個別解説。

 

 

個別解説

 

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カバルドン@バンジの実

性格:慎重 特性:砂起こし

数値:212(228)-132-146(60)-x-132(220)-67

技:地震 ステルスロック 欠伸 吹き飛ばし

 

 

[役割解説]

 

捨て身ボーマンダ軸において最も重要な要素であるステルスロックを展開する駒。ただステルスロックを撒くだけではなく、撒いたステルスロックを活かしてアドバンテージを取りつつこちらの攻めの盤面を整える。

 

ステルスロックを撒くだけでなく、単純な防御札としても活用が出来る。その際に輝くのが欠伸で、この技を駆使することで盤面を自分のペースで組み立てることが出来る。

 

サイクルを回すことを主眼とした構築ではないので、可能な限り動ける範囲を増やすために特殊耐久が高い慎重で採用。出し負ける範囲が大幅に減るので、初手置きがしやすくなり、初手置きした場合相手の物理アタッカーとの撃ち合いも可能になる、といった具合に使い方を間違えなければ非常に頼もしいポケモンであった。物理に後投げする余裕は基本的にはないので、注意すること。

 

 

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ボーマンダ@ボーマンダナイト

性格:やんちゃ 特性:威嚇→スカイスキン

数値:170-216(252)-150-141(4)-99-172(252)(メガ後)

技:捨て身タックル 大文字 龍の舞 羽休め

 

[調整意図]

 

特化捨て身で崩したいのでAS振り切り

端数はDに回したいが、文字の指数が動くのでC振り 

  

[役割解説]

 

特化捨て身の火力は積み技無しでも破格であり、物理役割集中の形で、積みの要素としては弱い裏のミミッキュを動かしやすくする。

 

ステルスロックと組み合わせれば、等倍で受けることは基本的に不可能になるので、ステルスロックを撒いてこのポケモンを複数回動かすことで場を荒らし、最後にミミッキュで一掃するというのがわかりやすい動きになる。

 

対ミラーでの性能の確保や、高速の潰しに対して臆することなく展開できるようにするために身代わりより舞を優先した。

 

このポケモンはなるべく選出していきたい枠だが、サンダーやバンギラス入りには投げるとこちらが盤面を取ることが難しいので選出を控えた。また、高速特殊アタッカーに対する回答(カビゴンミミッキュ)を裏で用意できない場合も選出は控えることが多かったので、他のマンダ軸の構築と比較すれば選出率は低めだったかもしれない。

 

 

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カビゴン@フィラの実

性格:生意気 特性:食いしん坊

数値:260(196)-130-115(236)-85-154(76)-31(最遅)

技:捨て身タックル 地震 冷凍ビーム 欠伸

 

[調整意図]

 

C85冷凍ビームが197-101霊獣ランドロスに116~140(木の実圏外)
C85冷凍ビーム+A233カミツルギリーフブレードで197-156-101霊獣ランドロスの瀕死率98.43%
C85冷凍ビーム+A216メガボーマンダの‐1捨て身タックルで同上の霊獣ランドロスの瀕死率が98.04%
C85冷凍ビーム+A142ミミッキュの+1シャドークローZで同上の霊獣ランドロスの瀕死率が91.79%
C85冷凍ビームが170-111メガボーマンダに対して108~128
A153+1ミミッキュぽかフレ確定耐え
A153ミミッキュじゃれつく+ぽかフレ確定耐え
A207メガギャラドス+1滝登り121~144の乱数69.5%2発
A216メガボーマンダ+1スキン補正込み捨て身タックル乱数4個切りで耐え
A216メガメタグロスアイアンヘッド(一致威力80)を最高乱数以外2耐え
A216メガメタグロスアームハンマー184~218
C155ゲッコウガ熱湯+激流ハイドロカノンZ確定耐え
A147ゲッコウガ珠けたぐり乱数3個切りで耐え
C147カプ・コケコEF10万ボルト+EF10万ボルトZ確定耐え
C147カプ・コケコ+1EF10万ボルトZ確定耐え(ステロ込みの場合乱数9個切りで耐え)
C200カプ・テテフPFサイコショック35.5%の乱数2発

 

[役割解説]

 

構築の潤滑油。欠伸で場を回しながら、こちらのアタッカーを安全に有利対面で着地させるのがメインの役割。また、カバルドンステルスロックと組み合わせることで、二重で欠伸展開を行うことも出来るため、展開要員としても機能する。

 

カバルドンは純粋に起点を作ることに特化しているが、このポケモンは場を作ることが重要であるため、裏のアタッカーの障害になる威嚇持ち(霊獣ランドロスボーマンダ)の削りを加速させるために冷凍ビームを採用している。リサイクルでこのポケモンを温存させながら粘るより、欠伸で場を回して削りを加速させることが本構築におけるこのポケモンの主たる役割だったので、この技構成自体は正解だったと思っている。

 

 

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デンジュモク@ウイの実

性格:図太い 特性:ビーストブースト

数値:188(236)-x-111(76)-194(4)-95(28)-124(164)

技:10万ボルト 目覚めるパワー氷 身代わり 蛍火

*性格は臆病にした方が特防に1多く振れる

臆病 188(236)-x-111(76)-194(4)-96(36)-124(76)

C200カプ・テテフのPFサイコキネシスを確定耐えに変化する

 

[調整意図]

 

*メモが消えたので簡易的に

準速キノガッサ抜き抜き

A156ミミッキュミミッキュZ確定耐え

A200メガリザードンXの硬い爪威力120技確定耐えの物理耐久

C200カプ・テテフのPFサイコキネシスを乱数1個切りで耐え

+610万ボルトでD振り輝石ラッキーが確定2発

 

[役割解説]

 

二枚目の崩し枠。崩しでありながら、耐久に大きく数値を割けるため、対面性能もそこそこに高い。

 

面倒な受けまわしを楽に破壊できるだけでなく、ここまで大きく物理耐久に数値を割いたことで、対面的に打ち合っているだけでも活躍できる。 特にミミッキュミミロップで止めてくる相手にはこの耐久値が良く活きたと感じている(遅いミミッキュは上を取れているためそもそも潰されない、速いミミッキュ剣舞から入らない限りは止められないので相手の判断次第では突破まで可能)。

 

デンジュモクは受け崩し専用の駒という先入観があったが、多くの構築と撃ち合える性能を持っていることがわかったのは収穫だった。

 

 

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ゲッコウガ@ミズZ

性格:控えめ 特性:激流

数値:147-x-88(4)-170(252)-91-174(252)

技:ハイドロポンプ 水手裏剣 奮い立てる 身代わり

 

 

 

[役割解説]

 

崩し枠3。正直、デンジュモクの採用によって、このポケモンで受けまわしを崩すこと自体はなくなってしまったので、リザードン構築に投げるだけになってしまった。

 

崩しに重きを置いたせいで足が遅くなり、構築全体の鈍足化の原因となってしまった。少なくとも臆病に変更すべきだったのが反省点。

 

本来はカバルドンゲッコウガリザードン関係の構築を拾うはずだったが、初手リザードン率の低下と、リザY+ポリゴン2の組み合わせが増えずぎたせいで全く機能していなかった。

 

 

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ミミッキュ@ゴーストZ

性格:陽気 特性:化けの皮

数値:131(4)-142(252)-100-x-125-162(252)

技:シャドークロー 戯れ付く 影打ち 剣の舞

 

[調整意図]

 

準速以下のメタグロスに対面確実に勝てるようにするため最速

 

[役割解説]

 

3枠目として投げることで、序盤で荒らした場を掃除していくのが主な役割。また、鋼でミミッキュボーマンダを受けてくる相手には役割集中での崩しも可能。

 

安定して強かったのは間違いないが、どうしてもじゃれつくを撃つ回数が増える型なので、じゃれ外しでの負けを呼び込んでしまうのだけが悪い点。ギルガルドを構築に入れていないため、メタグロスに対して性能を確保する必要があったのは間違いないが、ゴーストZの大きな弱点であると感じた。

 

 

成績

 

最高2016

 

成績は全く振るわなかったので、考え方は参考にならないとは思うが、デンジュモクの調整とカビゴンの技構成の吟味などの可能性は示せたのではないかなとは思っている。