【S16使用構築】豚小屋スタン
はじめに
S14でミミカビマンダの並びを触り、その際に圧倒的な対応力を持っていると感じ、これをベースに調整をした構築。
軸の3匹の型はある程度自由に変更することが可能であり、環境に合わせて型を選択しながら使用した。そのため、本記事では最終的に使用した構成・調整のみ記述する。
コンセプト
相手からの選出縛りを解除し、こちら側のやりたいことを通す。逆にこちら側は相手に対して選出縛りをし、それを逆手に取って崩す。
概要
攻守一体の盤面制圧
攻撃的な駒を中心に組みながらも、一定以上の防御力を維持出来るのがメガボーマンダとミミッキュの強みであると感じたので、とにかく攻める意識を念頭に起きつつ、守りの面では特性・数値・持ち物・技で補完していくことを強く意識した。
特に注目したのが「眠り」という状態異常である。相手を眠らせた場合、そのポケモンは動くことが出来ないため、こちらの防御面を補強してくれるのだが、それだけでなく、眠っているポケモンに対しては比較的自由に行動を取れるため攻めの起点にもなる。
本構築においては、カバルドン・カビゴンの欠伸がこれに該当する。これら2匹は、見た目は守りのポケモンであるものの、その特質においては攻めに転用出来るものであり、本構築の攻撃のペースを作る上で重要な役割を担っている。
このように、一見守りの駒に見えるポケモンが攻めの起点にもなり、また同様に一見攻めの駒であるポケモンも威嚇・化けの皮、そして耐性によって守りの駒にもなりうる。本構築の強みは、このように構築全体で攻撃と防御の関係を高めている点にある。
選出縛りの解除と相手への選出縛り
選出縛りというのは、相手に〇〇がいるから△△を選出しなければならないといった、ポケモン同士の相性が存在するが故に発生する現象である。
本構築では、採用個体の数値の高さをベースに、特性・持ち物で相手側から受ける選出縛りを解除して、自分のやりたいことを通すことを意識している。そのため、特にアタッカーは、出せない相手が存在しないように、高い火力または広い範囲の打点を確保するように意識した。
さらに、ミミッキュやボーマンダのような相手に与える圧力が高いポケモンを複数投入することによって、相手側に対して選出縛りを強いることも意識した。この選出縛りはこちらのアタッカーだけでなく、防御駒であるカバルドン・カビゴンも貢献している。
高耐久ポケモンが複数並ぶことで、相手はそれらのポケモンを処理するルートを組まなければならなくなる。そうした処理ルートの多くがミミッキュのようなポケモンに対して隙を見せる。なので、相手は耐久を崩す駒、アタッカーを受ける駒といった具合に選出をしなければならない状況に陥る。
このような選出縛りを相手に強いることで、こちら側は相手の選出パターンを絞りやすくなり、実際の盤面における行動の取り方が明確になる。
選出縛りのような見えないアドバンテージは、確実性を持たないものなので、完全に信頼することは出来ないが、選出画面から既に自分のペースに持ち込めるという点は評価できるものではないかと考えている。
構築全体の概要は以上。以下、個別解説。
個別解説
カバルドン@バンジの実
性格:慎重 特性:砂起こし
数値:212(228)-132-146(60)-x-132(220)-67
[役割解説]
捨て身ボーマンダ軸において最も重要な要素であるステルスロックを展開する駒。ただステルスロックを撒くだけではなく、撒いたステルスロックを活かしてアドバンテージを取りつつこちらの攻めの盤面を整える。
ステルスロックを撒くだけでなく、単純な防御札としても活用が出来る。その際に輝くのが欠伸で、この技を駆使することで盤面を自分のペースで組み立てることが出来る。
サイクルを回すことを主眼とした構築ではないので、可能な限り動ける範囲を増やすために特殊耐久が高い慎重で採用。出し負ける範囲が大幅に減るので、初手置きがしやすくなり、初手置きした場合相手の物理アタッカーとの撃ち合いも可能になる、といった具合に使い方を間違えなければ非常に頼もしいポケモンであった。物理に後投げする余裕は基本的にはないので、注意すること。
ボーマンダ@ボーマンダナイト
性格:やんちゃ 特性:威嚇→スカイスキン
数値:170-216(252)-150-141(4)-99-172(252)(メガ後)
技:捨て身タックル 大文字 龍の舞 羽休め
[調整意図]
特化捨て身で崩したいのでAS振り切り
端数はDに回したいが、文字の指数が動くのでC振り
[役割解説]
特化捨て身の火力は積み技無しでも破格であり、物理役割集中の形で、積みの要素としては弱い裏のミミッキュを動かしやすくする。
ステルスロックと組み合わせれば、等倍で受けることは基本的に不可能になるので、ステルスロックを撒いてこのポケモンを複数回動かすことで場を荒らし、最後にミミッキュで一掃するというのがわかりやすい動きになる。
対ミラーでの性能の確保や、高速の潰しに対して臆することなく展開できるようにするために身代わりより舞を優先した。
このポケモンはなるべく選出していきたい枠だが、サンダーやバンギラス入りには投げるとこちらが盤面を取ることが難しいので選出を控えた。また、高速特殊アタッカーに対する回答(カビゴンやミミッキュ)を裏で用意できない場合も選出は控えることが多かったので、他のマンダ軸の構築と比較すれば選出率は低めだったかもしれない。
カビゴン@フィラの実
性格:生意気 特性:食いしん坊
数値:260(196)-130-115(236)-85-154(76)-31(最遅)
技:捨て身タックル 地震 冷凍ビーム 欠伸
[調整意図]
C85冷凍ビームが197-101霊獣ランドロスに116~140(木の実圏外)
C85冷凍ビーム+A233カミツルギのリーフブレードで197-156-101霊獣ランドロスの瀕死率98.43%
C85冷凍ビーム+A216メガボーマンダの‐1捨て身タックルで同上の霊獣ランドロスの瀕死率が98.04%
C85冷凍ビーム+A142ミミッキュの+1シャドークローZで同上の霊獣ランドロスの瀕死率が91.79%
C85冷凍ビームが170-111メガボーマンダに対して108~128
A153+1ミミッキュぽかフレ確定耐え
A153ミミッキュじゃれつく+ぽかフレ確定耐え
A207メガギャラドス+1滝登り121~144の乱数69.5%2発
A216メガボーマンダ+1スキン補正込み捨て身タックル乱数4個切りで耐え
A216メガメタグロスアイアンヘッド(一致威力80)を最高乱数以外2耐え
A216メガメタグロスアームハンマー184~218
C155ゲッコウガ熱湯+激流ハイドロカノンZ確定耐え
A147ゲッコウガ珠けたぐり乱数3個切りで耐え
C147カプ・コケコEF10万ボルト+EF10万ボルトZ確定耐え
C147カプ・コケコ+1EF10万ボルトZ確定耐え(ステロ込みの場合乱数9個切りで耐え)
C200カプ・テテフPFサイコショック35.5%の乱数2発
[役割解説]
構築の潤滑油。欠伸で場を回しながら、こちらのアタッカーを安全に有利対面で着地させるのがメインの役割。また、カバルドンのステルスロックと組み合わせることで、二重で欠伸展開を行うことも出来るため、展開要員としても機能する。
カバルドンは純粋に起点を作ることに特化しているが、このポケモンは場を作ることが重要であるため、裏のアタッカーの障害になる威嚇持ち(霊獣ランドロス・ボーマンダ)の削りを加速させるために冷凍ビームを採用している。リサイクルでこのポケモンを温存させながら粘るより、欠伸で場を回して削りを加速させることが本構築におけるこのポケモンの主たる役割だったので、この技構成自体は正解だったと思っている。
デンジュモク@ウイの実
性格:図太い 特性:ビーストブースト
数値:188(236)-x-111(76)-194(4)-95(28)-124(164)
技:10万ボルト 目覚めるパワー氷 身代わり 蛍火
*性格は臆病にした方が特防に1多く振れる
臆病 188(236)-x-111(76)-194(4)-96(36)-124(76)
C200カプ・テテフのPFサイコキネシスを確定耐えに変化する
[調整意図]
*メモが消えたので簡易的に
準速キノガッサ抜き抜き
A200メガリザードンXの硬い爪威力120技確定耐えの物理耐久
C200カプ・テテフのPFサイコキネシスを乱数1個切りで耐え
+610万ボルトでD振り輝石ラッキーが確定2発
[役割解説]
二枚目の崩し枠。崩しでありながら、耐久に大きく数値を割けるため、対面性能もそこそこに高い。
面倒な受けまわしを楽に破壊できるだけでなく、ここまで大きく物理耐久に数値を割いたことで、対面的に打ち合っているだけでも活躍できる。 特にミミッキュやミミロップで止めてくる相手にはこの耐久値が良く活きたと感じている(遅いミミッキュは上を取れているためそもそも潰されない、速いミミッキュも剣舞から入らない限りは止められないので相手の判断次第では突破まで可能)。
デンジュモクは受け崩し専用の駒という先入観があったが、多くの構築と撃ち合える性能を持っていることがわかったのは収穫だった。
ゲッコウガ@ミズZ
性格:控えめ 特性:激流
数値:147-x-88(4)-170(252)-91-174(252)
技:ハイドロポンプ 水手裏剣 奮い立てる 身代わり
[役割解説]
崩し枠3。正直、デンジュモクの採用によって、このポケモンで受けまわしを崩すこと自体はなくなってしまったので、リザードン構築に投げるだけになってしまった。
崩しに重きを置いたせいで足が遅くなり、構築全体の鈍足化の原因となってしまった。少なくとも臆病に変更すべきだったのが反省点。
本来はカバルドン+ゲッコウガでリザードン関係の構築を拾うはずだったが、初手リザードン率の低下と、リザY+ポリゴン2の組み合わせが増えずぎたせいで全く機能していなかった。
ミミッキュ@ゴーストZ
性格:陽気 特性:化けの皮
数値:131(4)-142(252)-100-x-125-162(252)
技:シャドークロー 戯れ付く 影打ち 剣の舞
[調整意図]
準速以下のメタグロスに対面確実に勝てるようにするため最速
[役割解説]
3枠目として投げることで、序盤で荒らした場を掃除していくのが主な役割。また、鋼でミミッキュやボーマンダを受けてくる相手には役割集中での崩しも可能。
安定して強かったのは間違いないが、どうしてもじゃれつくを撃つ回数が増える型なので、じゃれ外しでの負けを呼び込んでしまうのだけが悪い点。ギルガルドを構築に入れていないため、メタグロスに対して性能を確保する必要があったのは間違いないが、ゴーストZの大きな弱点であると感じた。
成績
最高2016
成績は全く振るわなかったので、考え方は参考にならないとは思うが、デンジュモクの調整とカビゴンの技構成の吟味などの可能性は示せたのではないかなとは思っている。
【雑記】3点獲得の思考
それっぽいことをそれっぽく言ってるだけのコラム。昔のメモを書き起こしてるだけなので読みにくいかも。
ポケモン1匹に対して1点と仮定し、このゲームの勝利条件を相手から3点奪取することと定義する。
ゲームの組み立てとして、サイクル・対面・展開どの位置に座していても、相手から3点を取るという意識自体は普遍である。
もちろん、自分も3点保持からゲームスタートなので、自分の点数を、どのように相手の点数を奪う手段に出来るかを考える。
抽象的理論は置いといて、具体的な話をすると、僕のメガゲンガーの評価が高い理由がわかると思う。
メガゲンガーは影踏みで相手の交換を許さない。メガゲンガーの打点の圏内に入ったポケモンと対面した瞬間、1点の奪取は確実なものとなる。
対面操作メガゲンガーの強さの根底はここにあって、自分のメガゲンガー以外の2点を使って、相手の3点を小数点単位で削りながら、その中でメガゲンガーでの最終的な1点奪取へと明確に繋げられる。
普段ゲームメイクの明確化どうこう言っている裏の思考はこんな感じ。
ポケモンを点数に置き換える際に、点数計算がややこしくなる要素がサイクルだ。
相手が交換してきたから、本来有利で1点取れる状況が0.1点しか取れず、今度はこちら側が1点取られる状況に追い込まれる、というのがサイクルの根底にあり、ここにプレイヤーの読みが絡むことで、これから起きる点数計算の結果が複数生じる。これが俗に言うところの択である。
当たり前だけど、自分の持ち点が低い状況=不利であり、自分の持ち点を大幅に失う危険性を伴った行動は博打と定められる。
サイクルをする場合、この点数計算に博打が幾度となく起きるため、経験・勘といった不確定要素によって盤面がブレやすくなる。逆説的に言うと、サイクルが上手い=プレイングが上手いとも言えると思う。
ただ、可能な限りこのような要素を排する必要性があるのは言うまでもなくて、こちらの支払うコスト<相手から奪える点数という行動を繰り返していくだけで勝てるようにするのが理想。これが構築が上手いに当たる。
対人戦の関係上、一切の博打を排することは出来ないのだけれども、構築を組む際にはここを強く意識しないといけない。
だから、構築を組む際に〇〇が重いから△△を入れようと言って組んでいってもダメ。この考え方は具体的に自分が相手からどうやって点数を奪えるかっていう思考にまで掘り下げられていない。
対戦を重ねるうちに、〇〇が重いって感じることはもちろんあって、その時に提示すべき改善策は〇〇からどうやって点数を奪えるかが明確である駒や戦法である。
具体的にシミュレーションをしないとこの深度の考察は出来ないのだから、実践論は重要だと思う。
僕が初手性能から構築を組み始める根底には、こちらの支払うコスト(=点数)<相手から奪える点数を初手から成り立たせるためであり、点数有利の状況を常に作り続けることがゲームの基本だと思っているから。
点数不利から捲り返す手段が積みであって、常に、絶対的に点数有利を維持出来るなら積みは基本的にはいらない。
挑発が強いのは点数有利の場合はその有利点差を維持できて、点数不利の場合は後発の点差捲り返し要員(=積み)に繋げることで点差不利を引っくり返す始点になれるから。
だから、理想論として
初手性能
挑発
対面性能または積み
が最も綺麗な形。
あくまでもこれは理想論で、このゲームにはタイプ相性の概念が存在し、不利対面における引きという選択肢を取れないのは行動として最も弱いのも事実(引かなければ相手に何も抗えず1点を奪われる状況に限るけど)なので、どのようにサイクル駒を組み込むのかも重要な要素である。
上述の考え方を根底に置きながら、サイクル駒(=クッション)を採用するならば、そのクッション枠を出来る限り圧縮していきたい。複数のクッションを組み込む場合は、思考がだんだんとサイクルへとシフトしていくことになるので、先程述べた択ゲーという博打を否応が無くしなくてはならない。
クッション1枠での強引なサイクルを可能にするのであれば欠伸や蜻蛉返りといった、不利対面が出来てしまう盤面を誤魔化せる要素を搭載すべきであり、これらの対面操作要素は後攻であればあるほど有意義である。
蜻蛉返りの場合は関係ないが、欠伸での誤魔化しを想定するならば、相手が眠らせながらでもクッション枠を潰してくる行動に対して、こちらの裏駒でのアドバンテージの切り返しも意識する必要がある。
突破されてしまった場合こちらは最大-1点のディスアドバンテージを負ってしまっているので、裏の駒には眠ったポケモンを起点にしながら2点獲得出来る程度の性能が求められる。よって、欠伸をクッションに採用する場合は裏に積みの要素を置くことがベターな選択と言えると思う。
また、クッションに限らず、今まで挙げてきた様々な要素は、駒A=クッションというように単一的なものでなくても良い。
具体的にはメガボーマンダはクッションの性能も兼ね備えた積みエースといった運用が出来るし、ミミッキュも対面駒でありながら皮を盾にクッションとして運用することも可能である。これら複数の役割を担えるスペックを持ったポケモンが、強いポケモンだと言えると思うし、このような駒をベースに組むことが所謂結論パ(ここでの結論パは最も強い構築ではなく、最も理想論に近い構築を指す)と言えるのかなとも思ってたり。
ここまでの話を総括してみると、構築の組み方的にはタイプ相性補完は一切介入しておらず、機能面における補完(構築全体での3点奪取の流れ)が構築を組む際の根底になる。もちろん、スカーフ〇〇で3タテみたいな構築は好ましくないけれど、個人的にはタイプの一貫切りを構築作成の初期段階から重視し過ぎる必要は無いと思ってる。
サイクルが好きな人にはあまり参考にはならないけど、自分のように択ゲーが下手くそな自覚のある方は、こういった対面的な点数奪取の思考も面白いかも。
どうでもいい話。
S15は潜ってなかったので長期的にブログの更新が滞ってしまいました、ごめんなさい。S16は潜るので、自己ベスト更新できるように頑張ります。
没案色々
かわいい
あけましておめでとうございます。
記事書いてなさすぎるので、没案適当に載せておきます。メモブログの方からコピペしてたりするけど許して。
・ゲンガウルガ
詳細:https://pokepast.es/781cd5f3fffb8d8a
★調整意図
・ゲンガー
A156ミミ+1影打ち確定耐え
C155ゲコの悪の波動確定耐え
155‐126ミミをC210シャドーボールで乱数2個切りで1発
*C1削ってBに回すべき。グライオンの地震意識。
・カビゴン
A207メガギャラの+1滝登りで木の実確定
A207メガギャラの+1滝登りと+2滝登り木の実込みで確定耐え
C200テテフのPFサイキネ乱数2個切りで確定3発
A143ミミ+1ミミZを確定耐え
171‐129メガギャラに捨て身が85.5%の乱数2発
・ランドロス
いつも通りなので割愛
・ウルガモス
http://carchacrok.hatenablog.com/entry/2018/09/05/042712
https://cpkankpoke.hatenablog.com/entry/2018/12/23/135959
http://cresseliapoke.hatenablog.com/entry/2017/10/02/154436
眼鏡BSテテフの調整をそのまま流用した、はず。
コンセプトは対面操作からの決定力と決定力からの積み展開。
メガゲンガー・テテフが挑発やS操作or怒りによる削りでの展開補助が可能でありながら、決定力として機能することに注目。展開or対面操作からの決定力によるビートダウンを狙う。
積みエースはウルガモス。擬似的な積み枠としてゲコ。
ランドカビゲコによる対面操作を駆使しながら有利盤面の維持を強く意識。
ギルガルドきつすぎ・ウルガモスそんなに強くない、という理由で没。
激流Zゲッコウガもタイプ受けされすぎてストレスなので、せめて数値受け壊せる奮い立てるとかにすればまだ機能するかも。
・gyarazone
詳細:https://pokepast.es/8e979e8368e617db
調整意図のメモ消えた…
記憶に残ってる範囲では、ギャラドスのCは放射でガッサ高乱数2発とかのはず。
ジバコイルの調整は6世代からの流用だけど、臆病ゲコの熱湯+Z、激流Zをどちらも確定で耐えるので、ギャラドスと組み合わせれば分のいい勝負ができる。レヒレにも特化ドロポンZ+ドロポンを最高乱数以外耐えなので、調整としては今でも十分機能すると思う。
ギャラドス+ジバコイルのタイプ受けサイクルはなかなか崩しにくいと思い、そこに状態異常を絡めながら決定打であるゲンガーを通しに行く。ゲンガーの鬼火からサイクル補助も担う。
最強ギャラドスくんはマンダに電磁波撒いて誤魔化す(身代わり持ちの減少と初手マンダギャラ対面の身代わりは少ない???と考えた)。電磁波+挑発+ゴツメで最低限の仕事はできる。ナットレイや剣が鬱陶しいので役割破壊の放射。放射は弱くはなかったと思う。
案の定ギャラドスが過労死して地面タイプに貫かれた。
・(単体)最強トリトドン君
Gastrodon-East @ Leftovers
Ability: Storm Drain
Level: 50
Shiny: Yes
EVs: 228 HP / 252 Def / 20 SpA / 4 SpD / 4 Spe
Bold Nature
IVs: 0 Atk
- Earth Power
- Ice Beam
- Infestation
- Yawn
まとわりつく+欠伸でサイクルカット+強引に起点づくりができて強そう。
実際相手の欠伸展開に対してもまとわりつくで捕まえて欠伸を入れることで強引にカットできたりするので、まとわり+欠伸は結構面白い組み合わせだと思った。
数値が足りなすぎる。
【簡易更新】対面操作ミミゲン【第4回はまるオフ3位】
○はじめに
第4回はまるオフ
予選:4-3 決勝リーグ:3位
諸事情により記事内容は普段に較べて簡素です。ご了承ください。
○コンセプト
・対面操作を駆使することで有利盤面を維持する。
・影踏み+対面操作によるゲームメイク。
○概要
http://cluclupoke-perorimu.hatenablog.com/entry/2018/09/04/172917
上記の使い慣れている滅ゲン+ランドカビの並びをベースに、環境メタとして、ヒトムレヒレに対してのクッションになりつつ潰し・スイープを兼任出来るアーゴヨンを採用。
また、ゲッコウガの型を激流蜻蛉に変更することで上記の構築より豊富な展開パターンを組めるようになった。
構築自体は上記の記事から大きな変化はないため、変更点のみ記載する。
○個別解説
ゲッコウガ@気合いの襷
性格:臆病 特性:激流
調整:CS
技:熱湯 水手裏剣 悪の波動 蜻蛉返り
構築単位で水打点が欲しい+先制技に乏し過ぎたため、激流襷に型を変更。
ポイヒガッサに繋ぐ役割が不要になったので、重めなギルガルドに対する打点にもなりつつ、ゲンガーに依存することなくグロスの処理ルートにもなれる悪の波動を採用。
コンセプトにもある通り、蜻蛉返りを採用することで対面操作要素を追加し、初手ゲッコウガ→蜻蛉でランドロス→蜻蛉でゲンガーのようなクッション1枚での選出でも窮屈なムーブを取らなくて済むようになった。
アーゴヨン@突撃チョッキ
性格:臆病 特性:ビーストブースト
調整:cdSベース
技:龍星群 ヘドロウェーブ 大文字 蜻蛉返り
与ダメがギリギリなので、技は火力を重視した。
ヒトムレヒレグロスのような並びの増加に対するメタとして機能させるために突撃チョッキを持たせたアーゴヨン。特殊に受け出すというより、特殊対面で打ち勝てる駒と考えた方が運用しやすい。そのため、主に先発要員として選出することが多かった。
高いSからの蜻蛉返りで対面操作を行いつつ、他の対面操作要員と組み合わせることで有利対面では負荷を掛けていく。ゲーム終盤ではサイクル下で疲弊した相手をビーストブーストを絡めながらスイープも出来る。
また、上述のように特殊との撃ち合いに強いため、ゲコミミとの対面選出にも組み込める。
パーティに不足していた毒・炎打点を確保しながら、蜻蛉返りで盤面を操作し、様々な役割を試合中に担ってくれるなど、想定以上に良い働きをしてくれた。
○おわりに
簡易更新ということでかなり簡素な内容になってしまったが、まだ煮詰められていないところも多いので、詳細は次の機会に渡しておこうと思う。
*Special Thanks*
オフ運営陣の方々
対戦してくださった方々
前日に「文字外したら逃がしてくれても構わない」と快くアーゴヨンを貸してくれたぐーみーさん
【S11最高最終2101】RequiemⅡ【最終50位】
〇はじめに
TN:Borboleta
最高最終2101 最終50位
本シーズンは構築がなかなか纏まらず、満足のいくまで構築を練ることが出来なかったが、久し振りに2100を超えることが出来たので記事に残しておこうと思う。
余談だが、最高レート到達時点で朝の7時だったので潜る気力も残っておらず、自己最高レートの更新まで狙えなかったのは少しだけ心残り。
〇コンセプト
前回の構築と同様に初手出し負け範囲が狭いポケモンからスタートすることで盤面を有利に動かしていくことをコンセプトとした。
また、前回と異なりゲッコウガに襷を持たせることで、もう1匹安定した先発要員を作りつつ、キノガッサと並べることで相手に襷を想定させないように工夫をした。
〇概要
*ベースは前回の構築と同じなのでコピペで済ませてる部分がありますがご了承ください。
今回の構築では2種類の初手要員を採用することで主にその2匹から安定したゲームを展開していけるようにした。
まず、初手にカビゴンを置く際に明確な出し負けになるパターンは極めて少なく、フラットな対面から欠伸を撒いていくことで情報アドバンテージを稼ぎながら対面操作を行う。
また、ステルスロックを絡めずとも、相手の選出がカビゴンに後出し可能なポケモンが少なければカビゴンの恩返しなどを絡めて削りを行える。そのような状態を回避するために眠らせてでも強引にカビゴンを崩してくる相手に痛烈に刺さる守るを搭載している。ボルトチェンジや蜻蛉返りを利用した欠伸ループの処理ルートを断つのにも利用出来るため、初手要員としての性能を高めることが出来た。
カビゴンと同様に初手の襷ゲッコウガも広い範囲と撃ち合うことが可能であり、広い技範囲で数的有利を取りながら起点を作ることが出来る。2つ目の勝ち筋としてゲコ→ポイヒガッサという展開が生まれる。
想定外を利用した崩しのポイントの転換
前述のようにこの構築には相手の想定外を利用しながらアドバンテージを取っていく。特に襷ゲッコウガ+ポイヒガッサはその最たる例で、襷ゲッコウガの技範囲でまず想定外のアドバンテージを取りつつ、さらにそこから襷を想定していたはずのキノガッサでハメていくことで更なる想定外のアドバンテージを得られる。
このように相手が崩しのポイントとして想定しているゲッコウガをポイヒガッサへと転換することで勝ち筋を生む。
滅びの歌をベースとした盤面制圧
前回の構築と同様に、今回もベースは滅びの歌メガゲンガーをベースにしたコントロールパーティになっている。
基本はカビゲンランドで盤面を回しながらの制圧になるが、新たなメインの勝ち筋が生まれたのでゲンガッサ@1といった2種類の崩しを織り交ぜながら制圧することも可能になる。
さらに、対面での撃ち合い性能も飛躍的に向上したためゲンガーゲコミミのような1:1交換を前提とした対面的なムーブも作ることが可能になり、幅広い戦術を選択できるようになった。
以下、個別解説。
〇個別解説
ゲンガー@ゲンガナイト
性格:臆病 特性:呪われボディ→影踏み
数値:165(236)-x-102(12)-191(4)-116(4)-200(252)
技:シャドーボール 道連れ 滅びの歌 守る
【技構成】
通りのいいメインウェポン。 |
|
道連れ |
影踏みで捕らえた相手に対する遂行技。使うタイミングが重要。 |
滅びの歌 |
道連れ+滅びの歌でS操作を絡めた相手に対しても役割遂行を行える。 |
守る |
滅びの歌とセットで。ターン稼ぎだけでなく、拘りに対するコントロールや、安全なメガ進化にも使える。 |
【役割解説】
パーティの軸。自身が中心になって滅びを利用した盤面制圧を行う、または1:1性能を活かして裏を通す。
サイクルと対面操作を活かしてこのポケモンの圏内に入れたポケモンを捕まえて処理をし3:2の盤面を作るのが主な目標。ゲンガーが盤面に残った状況における数的有利は、本来の相性をひっくり返せるスペックを持っており非常に強力。
また、このポケモンで数的有利を利用して詰めるだけでなく、1:1交換性能の高さに着目し、後発のゲコミミでの対面的な制圧にも利用できるようになった。
毒打点がないので妖に勝てないのが難しいポイントだったが、後述のゲッコウガに毒打点を持たせることで若干だが懸念点を解消した。
カビゴン@食べ残し
性格:腕白 特性:免疫
数値:257(172)-130-128(252)-x-141(84)-50
技:恩返し 地震 欠伸 守る
【調整意図】
・H16n+1
〔被ダメ〕
・特化メガギャラの+1滝登りを残飯込みで2耐え
・C200テテフのPFサイキネ2耐え
【技構成】
恩返し |
タイプ一致高火力メインウェポン。単純に撃ち合い性能が高くなる。 |
主にギルガルド意識のサブウェポン。火力が足りないのでB振り弱保を意識すると下手に撃てない。 |
|
欠伸 |
クッション枠としての性能を向上させる対面操作技。欠伸+残飯で連打するだけで体力を回復出来るので、ステロ無しでも連打するのに意味が生まれる。 |
守る |
相手から見えない勝ち筋を作り出す技。欠伸+守るで強引に起点を作るだけでなく、Zのダメージカット、単純な体力管理にも役に立つ。 |
【役割解説】
1匹目のクッション枠。HBに厚く振ることで物理特殊問わず、幅広い相手に投げていくことが出来る。
後出しからでも機能するが、極端な不利対面が少ないので初手から投げて、初手のじゃんけんを拒否することが出来る。単体としての性能は決して高くないが、数値の高さを活かして後続に手厚いサポートを与えることが出来る。
公開した後も欠伸守るは現役の性能で、この2種類の技を駆使して繊細に盤面を動かしていくことでこのポケモンの真価が発揮されると思う。
調整はギャラに投げることが初期構想段階では多かったので、主にギャラに焦点を当てたものだが、火力が絶妙に足りないので調整は再考の余地あり。
選出率・初手率共に高い。
ランドロス@フィラの実
性格:腕白 特性:威嚇
数値:196(252)-165-156(252)-x-101(4)-111
技:地震 岩石封じ 蜻蛉返り ビルドアップ
【調整意図】
〔与ダメ〕
・197-151メガボーマンダに+2岩石封じ100~198(50.7%~59.8%)確定2発
・197-151メガボーマンダに+6岩石封じ198~234(100.5%~118.7%)確定1発
〔被ダメ〕
・A191メガボーマンダ-1恩返し57~67(29.0%~34.1%)2.7%の乱数3発
・A191メガボーマンダ±0恩返し84~100(42.8%~51.0%)4.6%の乱数2発
・B+2状態でA191メガボーマンダ+3恩返し106~126(54.0%~64.2%)
・A156ミミッキュの+1ミミZ160~190(81.6%~96.9%)
・B+1状態でA156ミミッキュの+3ミミZ178~211(90.8%~107.6%)の乱数50%1発
【技構成】
一致高火力のメインウェポン |
|
岩石封じ |
浮いてる相手への打点になりつつ、ビルドアップとセットで対ミミッキュが非常に安定するようになる。 |
蜻蛉返り |
対面操作技。耐久に振り切ることで後攻から無償で決定打の展開に繋げる。 |
ビルドアップ |
岩石封じ+ビルドアップで対ミミッキュの安定感が飛躍的に向上するだけでなく、今まで起点にされていた相手に対して逆に起点にしてしまう可能性を生み出す。特に対ボーマンダに有効。 |
【役割解説】
2匹目のクッション枠。
威嚇と耐性によるサイクル性能と、後攻蜻蛉返りによる対面操作を活かして盤面を整えていく。
ここまでで重めな竜舞ボーマンダに後投げから勝てるポケモンであり、マンダ軸を相手にする時はゲンガーで3:2を作るか、このポケモンのビルドで詰めるかの2パターンの詰め筋を追う。しかし、最近はマンダの火力ラインの上昇、捨て身持ちの増加、特殊型の増加もあり、このポケモンだけでマンダを見るのは難しくなってきているので、上手にゲンガーやゲッコウガを絡めて制圧していくことを強く意識したい。また、ゲンガー軸で地味に重めなメタグロスに対して、ゲンガーの守る+ランド引きで交換読みレンチ以外をケアしつつ、蜻蛉+シャドーボールでグロスを処理できるというルートがあることは覚えておくと良い。
このポケモン自身が勝ち筋になることはまれだが、相手の駒が物理のみになった場合は威嚇で起点にしながらビルドで詰めていくことも可能。
ミミッキュ@ゴーストZ
性格:意地っ張り 特性:化けの皮
数値:155(196)-143(156)-119(148)-x-126(4)-117(4)
技:シャドークロー じゃれつく 影打ち 剣の舞
【技構成】
シャドークロー |
命中安定メインウェポンで、Zのモト。特定のタイプで詰まないために霊Z |
じゃれつく |
タイプ一致メインウェポン。マンダに対しても耐久を活かして舞からじゃれつくで遂行出来る。 |
影打ち |
先制技。削りとスイープ用。 |
剣の舞 |
破壊力を生むための積み技。皮を盾にも、耐久を盾にも積めるため、舞う機会は多い。 |
【役割解説】
対面的に詰めていく際に、数的有利を勝利に変換するための駒。詰めとして後発運用が主なので、技はオーソドックスな4つで確定。
調整は一般的な耐久振りミミッキュだが持ち物は霊Zと、少し珍しい組み合わせではあるが、ゲンガー軸に採用するミミッキュは耐久振りが最も合っていると考えているからであり、対面的に詰めていく際に止まる範囲を無くすために霊Zを持たせている。霊Z+耐久振りの恩恵は怯み非考慮で対面メタグロスに勝てる点。
また、対面運用以外にもカビランドとセットで運用することで、疲弊した相手を一掃するエース運用も可能。構築単位で苦手なフェローチェにも強いなど、構築の最後のパーツとしては適切だったと思う。
ゲッコウガ@気合の襷
性格:せっかち 特性:変幻自在
数値:147-140(100)-78-143(156)-91-191(252)
技:冷凍ビーム めざめるパワー炎 ダストシュート 岩石封じ
【調整意図】
〔与ダメ〕
・175-112メガリザードンYに変幻岩石封じが乱数9個切って1発
・HB特化カプ・レヒレに変幻ダストシュートが54.2%~64.4%
・181-149ナットレイに変幻冷凍ビーム+めざめるパワー炎で確定1発
【技構成】
冷凍ビーム |
変幻冷Bで草やマンダを狩る。メインウェポン。 |
めざめるパワー炎 |
初手のナットレイに対して引きを強要させるために採用。また、受け出ししてくる炎4倍勢に対して処理を展開できる。蹴手繰りでもナットレイへの遂行は可能だが、接触によって襷が削れるのを嫌った。 |
ダストシュート |
襷と組み合わせることで対面居座ってくるコケコや、激流警戒で繰り出されるレヒレに対して。命中不安なのが懸念点。 |
岩石封じ |
炎への打点としてだけでなく、裏のポイヒガッサのサポートにも。 |
【役割解説】
ポイヒガッサ軸の構築を組む上で最も重要になるのが、相手に警戒されない襷枠である。ガッサと並べることで襷を警戒されることなく一方的に行動保証を持ったポケモンとして動かすことが出来る点が非常に強力。
また、汎用性を大きく落とすことなく裏のガッサのサポートもこなすことが出来るため、不意の襷で数的有利を取りつつ裏のガッサに繋げることで安定したハメを展開できる。
水Zゲッコウガと異なり崩し性能は失われたが、そもそもD振り個体の増加や激流警戒の水草での受けがあまりに多かったため、Zで崩すという展開自体が少なくなったのもあり思い切って変更。従来通り超技を受けつつダストで即効性のある切り返しが狙えるなど、超技の一貫を切るという点に関しても大きく激流に劣るということは無かった。
激流が環境に蔓延しているため、単純に広範囲に弱点を付ける変幻自在ゲッコウガの方が個人的には刺さりが良かったように感じた。
調整に関しては面倒なナットレイを強く意識したが、一考の余地あり。
キノガッサ@毒毒玉
性格:陽気 特性:ポイズンヒール
数値:153(140)-150-115(116)-x-80-134(252)
技:岩石封じ 気合いパンチ キノコの胞子 身代わり
【調整意図】
・Hポイヒ回復効率最大兼砂ダメ2回<ポイヒ1回
(詳しくはこちらの記事参照)
【技構成】
岩石封じ |
自らS130族までの相手に対してハメを遂行するための技。また、浮いてる相手に対する打点としても。 |
気合いパンチ |
メインウェポン。ハメを展開しつつ、襷ガッサを警戒して受けてくるナットなどに対しても痛烈な打点として運用できる。等倍岩石<半減きあパンであり、火力の足りないこの型のガッサの遂行速度を高める。 |
キノコの胞子 |
ハメ展開を作るために必須。 |
身代わり |
キノコの胞子とセットで自分より遅い相手を封殺していく。 |
【役割解説】
見せ合い段階で襷を想定させることで一方的にアドバンテージを得ることが出来る。ゲッコウガで作った数的有利と起点を活かして一気に詰めていくための構築の勝ち筋。
構成自体はオーソドックスなものになっているが、対面的に運用していく上でサイクル補助となる宿り木の種などは非採用。気合いパンチを採用することで闘技等倍の草枠などに対しての遂行速度を高めている。
低速エースを運用してくるポリクチのような構築に対して非常に強いのはもちろん、汎用性のあるゲッコウガからの展開を想定しているので様々なサイクル寄りの構築に出していける。
ただし、コケコガルドやガッサより速いポケモンが多い構築に選出すると腐りやすいので注意。S操作が可能なゲッコウガ、ランドロスとのセット以外での採用も腐る原因になるため可能な限り避けたい。
〇選出パターン
〇立ち回りのポイント
前回の記事やサブブログにも色々書いたのでそちらを参照してほしい。
〇QR/SDテキスト
恩返し採用のためQRは無し。
SDテキスト:Untitled PokePaste
〇おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。何か質問があればコメント、Twitter、お題箱で遠慮なく聞いてください。
*Special Thanks*
通話窓で通話してくれたゴルト、なゆっさん、ゆとりん
【構築】Requiem
〇はじめに
今回の構築は私が2018.1~考察し続けてきたものであり、考察当初の構築のスタート地点からコンセプト等に大きな変化があるが、ここでは構築完成時のコンセプトや個体についてのみ記す。
また、構築作成からプレイング指南まで最初から二人三脚で取り組んでくれたゴルトさん(@bdy_gg)に圧倒的感謝を。
〇コンセプト
初手欠伸カビゴンによるフラットな試合入りに強さを感じ、初手のカビゴンから盤面を動かしながら滅ゲンを交えて試合を有利に展開していくことを目標にした。
〇概要
初手欠伸カビゴンからのゲームメイク
初手にカビゴンを置く際に明確な出し負けになるパターンは極めて少なく、フラットな対面から欠伸を撒いていくことで情報アドバンテージを稼ぎながら対面操作を行う。
また、ステルスロックを絡めずとも、相手の選出がカビゴンに後出し可能なポケモンが少なければカビゴンの恩返しなどを絡めて削りを行える。そのような状態を回避するために眠らせてでも強引にカビゴンを崩してくる相手に痛烈に刺さる守るを搭載している。ボルトチェンジや蜻蛉返りを利用した欠伸ループの処理ルートを断つのにも利用出来るため、初手要員としての性能を高めることが出来た。
欠伸からの展開ルート
欠伸カビゴンの初手性能は非常に優秀なのだが、ただ欠伸を撒くだけでは大きなアドバンテージには繋がらない。対面操作が本命であるが、対面操作をした後のポケモンで可能な限りアドバンテージを得られるように後続の展開パターンが重要になってくる。
今回の構築では、
1.滅ゲンと組み合わせることで盤面を有利にコントロールする
2.(身代わり搭載)エースを用意することで滅びを絡めた抜き展開を狙う
の二種類の展開ルートを取ることにした。
滅ゲンを絡めた盤面コントロール
ゲンガー |
サイクル要員 |
エース |
サイクル要員 |
自由枠 |
自由枠 |
という構築の骨格を前提にサイクル要員(=クッション)として非常に高い性能を持つカビゴンが適役であった。
また、ゲンガーが苦手とするミミッキュに後投げしつつ蜻蛉返りによる対面操作を担えるランドロスをもう1つのクッションとして採用した。
身代わり持ちによる制圧
上述の通りカビゴンは欠伸と守るだけで盤面を整えることが可能であり、欠伸や眠り状態を最大限に活かせる身代わり持ちのエースを搭載している。
今回はゲッコウガを採用。このポケモン自身の制圧力の高さも魅力的だが、このポケモンの存在によりカビゴンが初手で明確に出し負けてしまうボーマンダの初手選出を制限することが出来るためカビゴンをバックから活かす存在でもある。
自由枠2枠
かなり多くのポケモンを試したがどれも一長一短な性能だったので正解はわからない。採用してきた自由枠は後述する。
以下、個別解説。
〇個別解説
ゲンガー@ゲンガナイト
性格:臆病 特性:呪われボディ→影踏み
数値:165(236)-x-102(12)-191(4)-116(4)-200(252)
技:シャドーボール 道連れ 滅びの歌 守る
【技構成】
通りのいいメインウェポン。 |
|
道連れ |
影踏みで捕らえた相手に対する遂行技。使うタイミングが重要。 |
滅びの歌 |
道連れ+滅びの歌でS操作を絡めた相手に対しても役割遂行を行える。 |
守る |
滅びの歌とセットで。ターン稼ぎだけでなく、拘りに対するコントロールや、安全なメガ進化にも使える。 |
【役割解説】
パーティの軸。自身が中心になって滅びを利用した盤面制圧を行う、または1:1性能を活かして裏を通す。
サイクルと対面操作を活かしてこのポケモンの圏内に入れたポケモンを捕まえて処理をし3:2の盤面を作るのが主な目標。ゲンガーが盤面に残った状況における数的有利は、本来の相性をひっくり返せるスペックを持っており非常に強力。
毒打点がないので妖に勝てないのが難しいポイントで、挙句の果てにはマリルリを後投げされた。
カビゴン@食べ残し
性格:腕白 特性:免疫
数値:257(172)-130-128(252)-x-141(84)-50
技:恩返し 地震 欠伸 守る
【技構成】
恩返し |
タイプ一致高火力メインウェポン。単純に撃ち合い性能が高くなる。 |
主にギルガルド意識のサブウェポン。火力が足りないのでB振り弱保を意識すると下手に撃てない。 |
|
欠伸 |
クッション枠としての性能を向上させる対面操作技。欠伸+残飯で連打するだけで体力を回復出来るので、ステロ無しでも連打するのに意味が生まれる。 |
守る |
相手から見えない勝ち筋を作り出す技。欠伸+守るで強引に起点を作るだけでなく、Zのダメージカット、単純な体力管理にも役に立つ。 |
【役割解説】
1匹目のクッション枠。HBに厚く振ることで物理特殊問わず、幅広い相手に投げていくことが出来る。
後出しからでも機能するが、極端な不利対面が少ないので初手から投げて、初手のじゃんけんを拒否することが出来る。
単体としての性能は決して高くないが、数値の高さを活かして後続に手厚いサポートを与えることが出来る。
選出率・初手率共に高い。
ランドロス@フィラの実
性格:腕白 特性:威嚇
数値:196(252)-165-156(252)-x-101(4)-111
技:地震 岩石封じ 蜻蛉返り ビルドアップ
【調整意図】
☆与ダメ
・197-151メガボーマンダに+2岩石封じ100~198(50.7%~59.8%)確定2発
・197-151メガボーマンダに+6岩石封じ198~234(100.5%~118.7%)確定1発
☆被ダメ
・A191メガボーマンダ-1恩返し57~67(29.0%~34.1%)2.7%の乱数3発
・A191メガボーマンダ±0恩返し84~100(42.8%~51.0%)4.6%の乱数2発
・B+2状態でA191メガボーマンダ+3恩返し106~126(54.0%~64.2%)
【技構成】
一致高火力のメインウェポン |
|
岩石封じ |
浮いてる相手への打点になりつつ、ビルドアップとセットで対ミミッキュが非常に安定するようになる。 |
蜻蛉返り |
対面操作技。耐久に振り切ることで後攻から無償で決定打の展開に繋げる。 |
ビルドアップ |
岩石封じ+ビルドアップで対ミミッキュの安定感が飛躍的に向上するだけでなく、今まで起点にされていた相手に対して逆に起点にしてしまう可能性を生み出す。特に対ボーマンダに有効。 |
【役割解説】
2匹目のクッション枠。
威嚇と耐性によるサイクル性能と、後攻蜻蛉返りによる対面操作を活かして盤面を整えていく。
またここまでで重めな竜舞ボーマンダに後投げから勝てるポケモンであり、マンダ軸を相手にする時はゲンガーで3:2を作るか、このポケモンのビルドで詰めるかの2パターンの詰め筋を追うことになる。
ゲッコウガ@ミズZ
性格:臆病 特性:激流
数値:147-x-88(4)-155(252)-91-191(252)
技:ハイドロカノン 熱湯 凍える風 身代わり
【技構成】
激流Zでの最高指数を叩き出す。稀に激流下で素で撃つこともあるので命中不安は懸念点。 |
|
熱湯 |
タイプ一致メインウェポン。追加効果次第では対応幅が広がる。 |
凍える風 |
カバ絡みの並びに出していきたい関係上、マンダへの打点としての氷技。変幻無し冷Bではマンダへの打点として不十分なので対面舞に崩されない風。副産物として襷ステロ展開にも強くなれる。こちらも命中不安が懸念点。 |
身代わり |
安定択技。単純に水Zの火力を上げるために連打することもあれば有利対面での爆アドに繋げたり、欠伸から強引な展開にも持ち込めたり出来るので必須。 |
【役割解説】
エース枠。欠伸展開と相性がよく、サイクルで止められるポケモンが限られてるので滅びによるサポートの恩恵も受けられるため構築にマッチしている。
また、カビゴンとの補完が優秀であり、カビゴン+ゲッコウガでテテフに対して有利に立ち回っていくことが出来る。カビゴンの苦手なマンダの初手率を見せ合い段階で下げつつ、ゲッコウガを縛りに来る高速ポケモンを初手に呼び込むことでコンセプトであるカビゴン初手からの展開をよりスムーズに行える。
〇自由枠採用ポケモン
全て解説を加えると長過ぎるので簡潔に記す。
性格:控え目 特性:防音
数値:153(20)-x-146(4)-163(228)-126(4)-137(252)
技:スケイルノイズ 火炎放射 我武者羅 身代わり
【技構成】
Zの素。技の性能が単純に高く、高火力の一致メインウェポンとして連打する。 |
|
火炎放射 |
鋼に対する遂行技。+1火炎放射で火力は充分。 |
我武者羅 |
フェアリー入りに投げることを最低限の水準で肯定出来る技。起点の前で身代わりを撃つことでフェアリー引きに対して火炎放射か我武者羅で削りを遂行できるようになる。 |
身代わり |
吹き飛ばし絡みに弱くなってしまうが欠伸展開や、我武者羅による削りを遂行する関係上挑発より身代わりを優先したい。雑に使うと体力管理に影響が出るので注意。 |
カミツルギ@拘りスカーフ
性格:意地っ張り 特性:ビーストブースト
数値:145(84)-224(20)-152(4)-x-83(252)-148(148)
技:リーフブレード 聖なる剣 叩き落とす 恩返し
【技構成】
一致メインウェポン。低耐久の半減程度なら一貫を気にせずこの技を打った方が良い。 |
|
聖なる剣 |
サブウェポン1。宿り木に合わせてナットレイに投げたりミラーで打ったり。 |
叩き落とす |
耐久を振ることでサイクル参加が出来るので、サイクルの中で有利に立ち回れる叩き落とす。下手に打つと起点になるので難しい。 |
恩返し |
テテフリザガッサとかに一貫する。サブウェポンの中では1番火力が高い。 |
ジャローダ@ウイの実
性格:臆病 特性:天邪鬼
数値:172(172)-x-117(12)-112(132)-118(20)-170(172)
【技構成】
タイプ一致高火力メインウェポン兼積み技。タイプ上通りは悪いが殴りながら火力を上げられるのは単純に強力。 |
|
目覚めるパワー炎 |
基本軸で相手にしたくないレヒレバンギ+バレルカグヤのような並びに対して投げていけるように取り巻きに打点を持てる炎。 |
後述のリフレクターと合わせて場持ちの良さを向上させるだけでなく、リーフストームを複数回打てるように出来る。複数回のサイクル参加を可能にさせることで構築全体の不安定さを解消させる。 |
|
リフレクター |
後投げからでも持ち前のSを活かして多くの物理アタッカーを相手に出来るようになる。光合成とリーフストームと組み合わせることで単に受けの性能を向上させるだけでなく、崩しの性能も期待できるようになる。後述のサポートにも。 |
ギャラドス@ヒコウZ
性格:陽気 特性:威嚇
数値:171(4)-177(252)-99-x-120-146(252)
技:滝登り 飛び跳ねる 挑発 竜の舞
【技構成】
滝登り |
一致メインウェポン。2舞してようやくまともな火力になる。 |
飛び跳ねる |
Z技用。素で打つことも多々あったので命中不安が怖い。 |
挑発 |
威嚇+挑発で広い範囲を起点に出来る。2舞してようやくまともなスペックになるポケモンなので挑発で舞える範囲を広げられるのは大きい。また、展開阻止や死に際の挑発でゲンガーに繋げたりも出来る。 |
竜の舞 |
積み技。2回舞えるように意識したい。Zを打つだけならギリギリ1舞でもいいかも。 |
テッカグヤ@イワZ
性格:慎重 特性:ビーストブースト
数値:204(252)-140(148)-126(20)-x-145(84)-82(4)
技:ヘビーボンバー ストーンエッジ 宿り木の種 身代わり
【技構成】
ヘビーボンバー |
高火力一致メインウェポン。火力を振ってるので意外と火力が出る。 |
Z技用。カグヤで炎電気をケアする上でカビゴンの後出しからケアがしにくい相手には岩Zが非常に刺さる。 |
|
宿り木の種 |
後述の身代わりと合わせて使用することで、ただの地雷ではなく、テッカグヤとしての仕事も出来る。宿り木を入れることでゲンガーやカビランドのサポートも。 |
身代わり |
有利対面身代わりによって切り返しを狙って出てくる炎やレボルトを岩Zで狩る。また宿り木と合わせることで汎用性も確保出来る。カビゴンの欠伸展開とも相性〇 |
キノガッサ@気合の襷
性格:陽気 特性:テクニシャン
数値:135-182(252)-101(4)-x-80-134(252)
技:種マシンガン マッハパンチ 岩石封じ キノコの胞子
種マシンガン |
メインウェポン。Hit数による相手もいるので運要素が大きい。 |
ゲンガーと組み合わせて相手のキノガッサ絡みの構築に3:2盤面を実現させる。 |
|
岩石封じ |
対面性能を底上げするサブウェポン。 |
キノコの胞子 |
ガッサがガッサである所以。眠らせることで強引に対面操作や積みの起点も作れなくもない。 |
〇運用方法
意識する点としては""ゲンガーで相手のポケモンを処理できるように盤面を動かす""ことである。
カビゴンが対面で殴り勝てる相手であったとしてもその後身代わり持ちの起点になりかねないので可能な限りゲンガーで相手を処理して3:2の状況を作り上げるように意識すると構築の強みを発揮できる。
3:2ゲンガー残しの盤面はスカーフ持ち以外に対して本来の相性を無視した圧倒的有利盤面になる。
ゲンガーを選出しない場合はこの限りでは無いが、基本的にゲンガーかエース枠2枚で残数有利を取るように心掛けると逆起点になって負けるパターンは大きく減らせる。
〇後書き
半年使って結果も出せず、挙句構築が完成しないってW