【構築】専制展開ガルミミガブ
〇 はじめに
S5で使用した構築。結果は振るわなかったが、使い手が弱かっただけ。
中身が最後まで完結しなかったが、繊細なプレイングさえあれば確実に強いと感じる手応えはあったので、叩き台として現状案を公開。
一応雑記として並びの雑な変遷等も書き記す。興味持った方はぜひ一緒に考察してもらえるとありがたい。
〇コンセプト
強力なパワーを持ったメガ枠というものが現状存在しないという持論だが、その中でも相手を押し切るだけの力を持つ可能性を秘めているのがガルーラだと考え、2つの手段でガルーラの強みを最大限に活かせるように構築を組んだ。
〇概要
構築を組む際に軸となる部分にメガ進化を置きがちだが、現状メガ進化枠に圧倒的な強さ(=単体でのパワー)を感じられなかった。
そこで、メガ枠に徹底したサポートを与えることで構築全体を単体のパワーではなく個々の連携を意識したものにシフトさせた。
構築作成の際の概念的な話はこの辺で終わり。ここからは具体的な駒の設定の概要について。
まず軸とするメガ枠に、
・7世代に入り上から縛られやすくなった
・ゴツメに弱い
という2点を除けば最もパワーが出るのがガルーラなのでこれを主軸にした(前回の記事でも使用していたガルミミの並びでS操作したガルーラがあまりに強かったと感じたのが大きい)*。
次に上記の問題点を克服するためにどのように周りをサポートするかだが、ガルーラが上を取れる盤面を作れば1つ目の問題点は解決できる。そこで、S操作手段としてトリルと加速バトンを採用。トリル要員としてミミッキュを、加速バトン要員としてバシャーモを選択した。この2枠は、
それぞれ別軸を為す=同時選出の機会はほぼ無し
と考えられるので両者にZを持たせることにした。
2つ目の問題点に関して、
ゴツメ持ち=対物理数値受け
であるため、特殊アタッカーの採用やハメなどの搦め手を通すことで崩しの起点に出来ると考えた。
この役割には、特に前項で作った2つの展開軸のうち後者のバシャバトンと噛み合わせも良いテッカグヤを採用した。
基本軸の構成はこのように定まったが、残りの枠に関して。
構築全体でのストッパー性能の向上のために単体での強さが光るガブリアスを採用。ガルミミで荒らした後にガブリアスで対面処理or抜きを想定したため、初手には出さず常に後手から展開したがさすがの性能だった。
この段階で相手のカバ展開がどうしようもなく、基本軸としていたガルミミガブでは欠伸の存在のせいで役割集中さえままならない。そこでカバルドンの役割が物理受けor展開+電気の一貫切りであることに着目し、欠伸を防ぎつつカバを誘いながら疲弊させることが出来るリフ草結びコケコを採用した。
以下、個別解説。
*ガルーラよりもボーマンダの方がパワーがあるという意見もあるかもしれない。ここでの"パワー"は単体でのパワーでは無く、周りによるサポート込みでの崩し性能に比重を置いているためガルーラを採用している。
〇個別解説
ガルーラ@ガルーラナイト
性格:意地っ張り 特性:肝っ玉→親子愛
調整:hAbsベース
技:恩返し グロウパンチ 炎のパンチ 冷凍パンチ
グロウパンチによる崩し性能と自身の耐性や数値による耐久性を高く評価して採用した今回の主軸。
グロウによる崩し性能は非常に高いのだが、上からのZ技の存在や不意打ちの弱体化などにより縛られやすくなってしまい、低~中速帯を荒らすだけのポケモンになってしまっている(ような気がする)。
今回はこういった問題点を踏まえ、先制技を排除し技範囲を広く取ることで崩しの範囲を拡大し、上から縛ってくる相手に対する回答を周りが作り出すことで強みを最大限に活かそうと考えた。なので、技構成はメインウェポンの無技・崩しのためのグロウ・範囲拡大のための2色パンチとなっている。
トリル下での制圧力は高く、上から縛ることを強く意識したバトンバシャ展開に対しては圧倒的に強かった。逆に物理受けを交えてどっしり受けてくる並びに高速アタッカーを混ぜた構築にはかなり繊細なプレイングを通さなければ崩しすらままならないポケモンであるとも感じた。
使えば使うほど難しい以外の感想が出て来なかったため考察を深める必要がある。
ガブリアス@気合の襷
性格:陽気 特性:鮫肌
数値:AS
技:逆鱗 地震 岩石封じ 剣の舞
ラストのタイマン用の駒。
持ち物は最後までヤチェと悩んだが、襷で勝てた試合があまりに多かったため襷。
ガルミミとの役割集中や、トリルガルーラで場を荒らした後にラスト対面でのフィニッシャーとなる。
ラストバシャーモとのタイマンを制することが出来るポケモンなら何でも良いかもしれないが、一応リザガモス辺りの炎に厚くすることが出来る数少ない駒なので現状この枠を変えるという選択肢はあまりない。
ミミッキュ@フェアリーZ
性格:意地っ張り 特性:化けの皮
調整:habベース
技:戯れ付く 影打ち 剣の舞 トリックルーム
ガルーラを通す際の展開役でありながら、自身の通りがいい時はトリルを絡めて自身を通すことの出来る枠。
この型はあまりに強かった。前回の記事ではピンミミは微妙的なことを書いたが、ピンでも十二分に強い。
ガルーラとセットで選出する際には基本的に初手から出すが、ミミ以外の枠でも初手から展開できるようにすることが出来れば相手の耐久鋼に悩まされずにすむかもしれない。
カプ・コケコ@シュカの実
性格:臆病 特性:エレキメーカー
数値:hcSベース
技:10万ボルト 目覚めるパワー氷 草結び リフレクター
カバ展開を防ぎつつ、カバルドンに対して擬似的に役割集中を行う。
リフの存在のおかげで初手要員としての性能が極めて高く、殴り合う構築に対しては非常に強い駒だった。
問題点は火力が無さ過ぎて数値受けを崩せずガルーラやガブリアスが崩しの方面で役割過多になり、こちらの攻めのペースが崩れやすくなってしまうところ。
シュカは確かに偉い(スカーフ地面との鉢合わせのケアになる)が、リフを展開出来れば勝ててたところをシュカに頼って削りに徹するなどの判断ミスを誘う原因にもなっていた。
電気Zにしてもいいが、瞑想も無いので崩しとしてはかなり怪しい。この枠も確定枠だとは思ったが考察不足が目立った。
テッカグヤ@食べ残し
性格:控え目 特性:ビーストブースト
調整:hsベース
技:エアスラッシュ 宿り木の種 身代わり 守る
初手コケコテテフ対面がどうしようもなく、ある程度本位的に構築入り出来るポケモンとして採用。
私は守るを切ったカグヤを使うことが多いが、体力管理性能を大きく底上げしサイクル戦にもつれ込んだ時に非常に重宝した。
耐久に刺すことを目的としていたが、受け回し×2にはPP枯らしてで負けるため結局受け回し系の構築には手も足も出ない。TODの無いルールでこのカグヤで受け回しを崩すのは不可能だと改めて思ったので構成等は要検討。
バシャーモ@ホノオZ
性格:陽気 特性:加速
数値:AS
技:フレアドライブ 飛び膝蹴り バトンタッチ 守る
☆調整意図
・DL対策(B<D)
・最速
構築の2つ目の軸の始動要員。vanさんがバトン炎Zのバシャーモを使ってたのを見て興味を持って採用した。
展開始動要員は単体性能を落としがちであるが、Zを持たせることで単体としての性能を極めて高いものに昇華することが出来るのが好み。ただ、このバシャがZで良かったと思える試合はほんとに数える程度だったので要検討。
可能な限り初手から展開したいのでS+1でコケコやゲンガーを抜けるようにS補正。激戦区なのでSは妥協せずに最速。
当初のコンセプトではガルーラにバトンすることを想定していたが、威嚇を入れられやすい・非メガ状態のガルーラにバトンしなくてはならないことが多いなど全く強さを感じなかったのでほとんどバトン展開は狙わなかった。
カグヤやガブにバトンするのは悪くなかったが、基本的に微妙という使用感なので変えるならまずこの枠だと思う。
〇強み・弱み
ガルミミは相手のバシャバトン系の上から殴り殺してくる相手には滅法強い。マッチングした瞬間ボーナスステージだと思うレベル。
ただ、受け回しもしっかり出来る並びに対して現状だとあまりに安定しないのが弱い。立ち回りで誤魔化せる云々ではあるが、崩すことに意識の全てを持っていっているのに受け回しに勝てない時点でかなりコンセプトが怪しい。視点を変える必要を感じた。
〇雑記
組みはじめは何度も述べているとおり前回の記事で紹介したミミガルの並びがあまりに強かったので、S操作+ガルーラから考えている。この段階でガルミミガブはほぼ固定としていた。
並びはよりガルーラを活かすために加速バトンも採用したため、バシャが厳しい耐久水をバトンから崩していけるジャローダとセットで採用していた時期もある。
だが、案の定ジャローダが起点になるわ、選出が歪む原因になるわ、結局カバ展開無理だろという欠陥を抱えていたため解散。
そこでカバ対策が出来てカバに役割集中をかけれるコケコを採用するところから考え直した。ここまでは良かったが、結局残り2枠がしっくりこなかった。最終日直前もひたすら残り2枠を考え続け潜ったが、どれもイマイチでレートは溶け続けるだけだった。
今期は結局ガルーラに固執する形で終わったが、難易度も高く非常に楽しく考察することが出来た。結果こそゴミだったが、来期も時間の許す限り考察を続けられればと思う。
ここ3シーズン潜ってなかった時期もあったとはいえ、完全に弱者に落ちぶれたので心機一転、また少しずつ頑張っていければと思っている。
ここまで読んで下さりありがとうございました。またどこかで会う日までさようなら。
構築作成の際の参考リンク